研究課題/領域番号 |
15390046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
細谷 健一 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (70301033)
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研究分担者 |
登美 斉俊 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (30334717)
寺崎 哲也 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (60155463)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2004年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2003年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 血液網膜関門 / vitamin C / GLUT1 / 酸化的ストレス / 抗酸化物質 / 糖尿病 / TR-iBRB細胞 / 輸送機構 / 担体輸送 / 条件的不死化細胞株 |
研究概要 |
抗酸化物質であるvitamin C (ascorbic acid, AA)の網膜への供給機構解明は、網膜の酸化的ストレス保護、さらに網膜疾患の予防および治療において重要である。本研究は、酸化型vitamin C (dehydroascorbic acid, DHAA)の網膜移行性を血液網膜関門(BRB)に存在するヘキソース輸送担体であるGLUT1が担っていることを証明すること、GLUT1におけるDHAAの輸送機構を解明すること、さらに糖尿病状態におけるDHAAの網膜への輸送能の変動について解明することを目的とした。BRB輸送解析は^<14>CでラベルしたAAおよびDHAAを用いて解析した。Integration plot法を用いた血液から網膜への移行性解析から、[^<14>C]DHAAは[^<14>C]AAと比較して38倍高いBRBを介した透過クリアランス値を示した。高速液体クロマトグラフィー解析から、網膜に取り込まれたDHAAは主にAAに変換されて存在することが示唆された。内側血液網膜関門のin vitroモデルとして用いたTR-iBRB細胞における輸送機能解析から、TR-iBRB細胞における[^<14>C]DHAA取り込みはNa^+非依存性、濃度依存性(Km=93μM)を示した。さらに、[^<14>C]DHAA取り込みは促進輸送型ヘキソース輸送担体(GLUT)の基質であるD-glucose、3-0-methyl-D-glucoseおよび2-deoxyglucoseや阻害剤であるphloretinおよびcytochalasin Bによって強く阻害された。D-Glucoseによる[^<14>C]DHAAの取り込み阻害定数(IC_<50>)は5.6mMであった。磁気ビーズ抗体を応用した網膜毛細血管内皮細胞高純度単離法を開発し、網膜毛細血管内皮細胞における発現遺伝子の定量を可能とした。Ex vivoラット網膜毛細血管内皮細胞には、GLUT family中でGLUT1が高く発現し、DHAAの網膜への輸送には主な役割を担っていることが明らかとなった。Streptozotoc-inを投与して作製した糖尿病モデルラットにおける[^<14>C]DHAAの網膜への透過クリアランスは、血中D-glucoseの上昇に伴い、コントロールに比べて31%低下した。以上の結果から、網膜へのvitamin Cの供給はBRBに発現しているGLUT1を介してDHAAとして輸送されることが明らかとなった。さらに、糖尿病時にはGLUT1の基質であるD-glucose濃度が上昇することから、網膜へのDHAA輸送能が低下し、網膜内へのvitamin C供給が減少する可能性が示された。
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