研究課題/領域番号 |
15390054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 福井大学 (2004) 福井大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
佐藤 真 福井大学, 医学部, 教授 (10222019)
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研究分担者 |
八木 秀司 福井大学, 医学部, 助手 (10303372)
永野 隆 福井大学, 医学部, 助教授 (70272854)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2004年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2003年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | Filamin / アクチン結合蛋白 / 細胞骨格 / 細胞内局在 / リン脂質 / 細胞移動 / 大脳皮質 / 脳形成 / FRET |
研究概要 |
我々は発生期大脳皮質の脳室帯に発現する新規分子FILIPを同定し、FILIPがフィラミンAと結合し、フィラミンAの分解を促進することにより、脳室帯からの細胞移動の開始を負に制御していることを明らかとしてきた。本研究では、FILIPの活性が抑制され、フィラミンAが細胞内に十分量蓄積された時、どのような機構で脳表方向に方向性をもって細胞が移動を開始するかを解明することがそもそもの目的である。以下の成果を得た。 (1)フィラミン(の存在量)が移動途中の細胞形態に重要であることを見いだした(論文として発表)。 (2)細胞内局在によりフィラミンの存在様式に変化が生じた。 FILIP、フィラミンとも細胞質と細胞膜近傍で大きくその存在様式が変化していた。すなわち、細胞質では両者は共存するものの、フィラミンは(少なくとも一部は)分解されていた。一方、細胞膜近傍では両者は繊維状構造を保ったまま存在していた。この事実は、FILIPの存在下で、細胞質と細胞膜近傍とでフィラミンの分解程度が大きく変わること、すなわち細胞内局在変化によるフィラミンの活性調節ができることを物語っている。その局在変化による活性調節機構を検討し、予備実験のレベルであるが、その分子機構の概要を明らかとできた。 (3)フォスファチジルイノシトールリン酸の細胞内局在について検討した フォスファチジルイノシトールリン酸に対する結合部位を持つ分子にGFPを結合させた分子を作成し、細胞内に発現させ、可視化を進めた。移動細胞での局在を観察することができたが、時間によりどのように変化するかを明らかとする段階までは達しなかった。今後の課題である。 (4)関連するノックアウトマウスの作成と解析を行った。脳室帯の細胞移動に関連する分子のノックアウトマウスの作成・解析を進めた。
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