研究課題/領域番号 |
15390113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
遠藤 文夫 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (00176801)
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研究分担者 |
山本 哲郎 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (60112405)
足立 尚登 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (00264292)
中村 公俊 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (30336234)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2004年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2003年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | アポトーシス / 発癌 / 細胞移植 / 幹細胞 / 内胚葉 / DNAチップ / 遺伝性疾患 |
研究概要 |
遺伝性疾患における病態の解明と治療方法の開発においては新しい観点からのアプローチ必要になっている。肝障害の治療の観点からは幹細胞を利用した細胞移植治療の研究が必要とされ、ES細胞や成体幹細胞からの細胞分化の研究は内胚葉系の臓器においても研究が進められている。本研究では肝臓細胞障害、発癌の仕組みを明らかにするとともに、肝臓幹細胞による治療実験にも成果を上げた。 マウスの肝障害モデルを対象とし、DNAチップを用いた検討を遺伝子発現の異常の解析に応用して、新しく、肝障害の際に特に発現が上昇する遺伝子について同定した。次にマウス肝障害を幹細胞の移植による治療することを目指した。 そのため、本研究ではマウス唾液腺から新規に内胚葉幹細胞を分離し、これを培養し、肝細胞への分化を進めたのち、マウス肝臓に移植した。本研究では、ほ乳動物の唾液腺の内胚葉系細胞に分化可能な成体幹細胞を唾液腺において同定しただけでなく、この細胞は未分化状態で増殖可能で、条件を与えることで肝臓実質細胞、膵島細胞へと分化を遂げることも示した。この細胞を上記のモデル動物に移植すると、肝臓細胞は移植された正常細胞に置き換わり、マウスは生存できた。 このように初年度および最終年度において独自の動物モデル、細胞障害系、成体幹細胞を組み合わせた研究を進めて大きな成果があったと考える。この唾液腺幹細胞研究は、国際的研究グループのなかでも高く評価されている。
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