研究課題
基盤研究(B)
ギャップ結合細胞間コミュニケーションが、多数の細胞から構成される細胞社会において、どのように細胞死に関与するかは不明である。本研究では、ギャップ結合の細胞死における役割を解明するため、細胞死の代表であるアポトーシスとネクローシスにおける、ギャップ結合細胞間コミュニケーションについての解析を行った。1.紫外線誘導アポトーシス過程でのギャップ結合プラークの局在変化ギャップ結合プラークの局在を生きた細胞で可視化するために、コネキシン43(Cx43)と蛍光蛋白質EGFPとの融合遺伝子をHeLa細胞に導入して得られた細胞株Cx43-EGFP HeLa細胞を用いた。180mJ/cm^2の紫外線(254nm)をCx43-EGFP HeLa細胞に照射した。紫外線照射後2時間のアポトーシス初期では、約1/3の細胞がミトコンドリア膜電位の喪失を示したが、これらの細胞間にも、線状の長いCx43-EGFPギャップ結合プラークが存在していることを確認した。アポトーシスが進行した紫外線照射後4時間では、ミトコンドリア膜電位喪失細胞が増加し、ギャップ結合プラークが断片化し、びまん性の細胞質への局在に変化した。核の断片化を示しアポトーシス後期(紫外線照射後8時間)では、Cx43-EGFPの細胞質の局在も減少していた。以上の結果より、ギャップ結合プラークの断片化と細胞質への局在の変化が、アポトーシス過程の中期に起こることを明かにした。2.ネクローシス過程における細胞死の拡大心房筋の性格を有する細胞株HL-1細胞にミトコンドリア機能阻害剤であるrotenoneを投与し、その後正常な培地に戻すことによって、一時的なエネルギー欠乏に依るネクローシスを誘導した。ネクローシスの解析は、LIVE/DEAD viability/Cytotoxicityキット(Molecular Probe社)を用いた。rotenone(5μM)を2時間投与し、その後3時間正常な培地に戻すことによって、細胞が十数個の集団を作ってネクローシスに陥る像が確認された。この結果に基づいて、ギャップ結合細胞間コミュニケーションが、細胞集団でのネクローシス誘導に関わっているという仮説を提唱したい。
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