研究課題/領域番号 |
15390137
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2005) 名古屋市立大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
太田 伸生 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10143611)
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研究分担者 |
丸山 治彦 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90229625)
鈴木 高史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70305530)
森田 明理 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30264732)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | Schistosoma mansoni / Plasumodium chabaudi / 樹状細胞 / Treg細胞 / ヘルパーT細胞 / CD25 / サイトカイン / Plasumodium chobaudi / Th1 / Th2 / Treg / FoxP3 / マンソン住血吸虫 / Plasmodium chabaudi / IL-12 p40 / SEA / SWAP |
研究概要 |
住血吸虫感染宿主におけるTh1/Th2応答が宿主・寄生体関係の如何なる機序で規定されるのかを検討した。マンソン住血吸虫(Sm)を先行感染させた後にPlasmodium chabaudi(Pc)を重複感染させた場合、本来はPcで致死性のA/Jマウスが強いIFNγ産生を示して回復する。その機序として樹状細胞・T細胞相互作用に生じた変化を解析した。脾臓樹状細胞および骨髄由来樹状細胞双方についてSm虫卵抗原が単独でTh1誘導関連の樹状細胞活性化を導く可能性は否定的であった。樹状細胞によるTh1応答誘導にCD8^+樹状細胞が関与するという可能性に基づいて行った検討では、Sm感染A/Jマウス脾臓におけるCD8^+樹状細胞の頻度がPc単独感染A/Jマウスより有意に減少して、むしろ抵抗性のB6マウスに類似しており、Pc感染抵抗性がCD8^+樹状細胞と相関する可能性が考えられた。Pc感染におけるサイトカイン応答をRT-PCRによって網羅的に比較した。重複感染マウスで上昇したのはIL-4、IL-10及びIFNγであったが、樹状細胞のIL-12産生上昇は検出できなかった。MACSにて樹状細胞を濃縮してナイーヴA/Jマウス腹腔に投与したが、検討した細胞数では樹状細胞によるPc感染抵抗性は転移しなかった。A/Jマウスの、Pcに対する感染抵抗性変動にTreg細胞の関与がある可能性を検討した。A/JマウスのPc単独感染、重複感染及びSmのみの感染におけるTreg細胞誘導をCD4^+、CD25^+、Fox-P-3にて判定した。その結果、Pcの単独感染では重複感染と比較してTreg細胞分画が低値であった。Treg細胞のPc感染抵抗性への関与を検討するため、抗CD25抗体投与にてTreg細胞を除去してからPcを感染させた。その結果、Sm感染でA/Jマウスが獲得したマラリア感染抵抗性が、Treg細胞の除去により再びPcによって死亡するようになった。以上よりマンソン住血吸虫感染A/JマウスにおいてはTreg細胞が誘導され、それがP.chabaudi感染に対する抵抗性を規定することが強く示唆された。そこでの樹状細胞の関与は今後の検討課題である。
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