研究課題
基盤研究(B)
今回の研究において、DNAワクチンおよびウイルスベクターの、微生物感染症に対する予防ワクチンとしての重要性の検討を行った。まず、緑膿菌では、外膜タンパク(Opr F/I)および、III型分泌機構タンパク(Pcr V)、およびPiliの3つのDNAワクチンを作製し、各々のコンポーネント及び3つを混合したものをマウスに免疫した後、1x10^<10>CFUの高病原性緑膿菌D1株を用いてチャレンジしたところ、3つのワクチンの混合免疫では90%以上のマウスが生存し、単独ではPcr V、OprF/I、Piliの順で予防効果があった。また、非免疫マウスは2日で全部死滅した。このことから、我々の今回作製したワクチンは極めて強い感染予防効果があり、また、Pcr Vが非常に強い予防抗原として働くことも判明した。HIV-1の予防効果として、Gag・Pol、Envの遺伝子をCAGプロモーターの入ったDNAベクター及び5型アデノウイルスのファイバー部分を35型に置換したE1欠損型Ad5/35ウイルスベクターに組み込み、新しく開発したこれらのワクチンにて免疫し、次にSHIV_<89.6>を用いてチャレンジしたところ、DNAワクチン+Ad5/35ベクターワクチン免疫群では、25週までの検討では、ウイルス検出限界以下が続いた。今までの5型アデノウイルスベクターは、HIVでは肝障害やAd5に対する中和抗体が高いなど様々な欠点があった。しかし、Ad5/35は、ヒトのウイルスベクターとしては極めて優れていることが判明した。今後、緑膿菌ワクチンにおいては患者にとってより簡便な免疫方法を検討する。HIV-1については臨床第I相試験を行うよう、各種製薬会社などと開発を進めつつある。更に、O-157や、トリインフルエンザなど、重要な感染症の抗原をAd5/35に入れたもので予防性の検討も続け、最良のDNAワクチンまたはウイルスベクターワクチンを作製していく。
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