研究課題/領域番号 |
15390152
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
森川 裕子 北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (20191017)
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研究分担者 |
百瀬 文隆 北里大学, 北里生命科学研究所, 助手 (90332204)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2004年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | ウイルス / 酵母 / 宿主因子 / 細胞内輸送 / 粒子形成 / 出芽 |
研究概要 |
我々は既に酵母細胞でHIV-1の粒子形成過程が再現できることを明らかにしている。本研究では、HIV粒子主構造蛋白であるGag蛋白の細胞内輸送経路と関与する宿主因子を解明する目的で、1)近年関与が示唆されているエンドソーム経路の輸送蛋白質欠損酵母株を用いたGag蛋白細胞内輸送経路の網羅的解析、2)HIV-2 Gagに固有の粒子形成領域の同定、3)酵母CytoTrap two-hybridsystemを用いたGag蛋白細胞内輸送の新規責任宿主因子の単離・同定を試みた。 1)Gag蛋白細胞内輸送における経路のエンドソーム輸送経路の解析 エンドソーム経路輸送蛋白質欠損酵母株を用いてHIV-1Gag蛋白細胞内輸送を解析し、初期/後期エンドソームt-SNARE(Tlg1,Tlg2,Pep12)をその責任宿主因子として特定した。ヒト細胞において、これら宿主因子のヒトホモログをRNA干渉法でdepleteしたところHIV粒子産生の低下が、逆にover-expressionさせると粒子産生量が増加した。以上の結果より、これら宿主因子はHIV-1Gag蛋白細胞内輸送の責任宿主因子と結論された。 2)HIV-2/SIVmac固有の粒子形成領域の同定 酵母細胞ではHIV-2/SIVmacのGag粒子形成過程が再現できないことを見出した。この原因を調べたところ、i)その責任領域はGag蛋白アミノ末端領域であり、ii)Gag蛋白の細胞内輸送及び形質膜targetingに異常は認められないものの、iii)低張液における膜親和性は著しく低下し、iv)その結果として粒子出芽の段階で阻害されることを明らかにした。 3)Gag蛋白細胞内輸送の新規責任宿主因子の単離・同定 Gag蛋白結合する新規宿主因子を同定する目的で、酵母のCytoTrap two-hybrid system(従来のtwo-hybridsystemとは異なり、細胞質内で相互作用を行わせる系)を用いてヒトcDNA発現ライブラリを探索し、2-3個の陽性クローンを単離した。
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