研究課題/領域番号 |
15390157
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高木 智 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10242116)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2004年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2003年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | アダプター蛋白質 / 細胞増殖 / シグナル伝達 / 肥満細胞 / B細胞 / アクチン細胞骨格 / 再生医療 / 骨髄移植 / リンパ球 / サイトカイン |
研究概要 |
1)免疫系恒常性維持におけるLnkファミリーアダプター蛋白質群の機能解明:Lnk、APS、SH2-Bはアダプター蛋白質ファミリーを形成しており、各種免疫担当細胞に発現する。APSがB細胞亜集団の一つで自然免疫、粘膜免疫の一翼を担うB-1細胞の維持シグナルに関与することを明らかにした。これらのアダプター蛋白質群の肥満細胞における機能について、それぞれの遺伝子欠損マウスから骨髄由来肥満細胞(BMMC)を作製し検討した。Lnk欠損及びSH2-B欠損BMMCでは異常は生じないが、APS欠損BMMCではFcεRI架橋刺激による脱顆粒の亢進がみられることを明らかにした。 2)Lnkファミリーアダプター蛋白質群の作用発現の分子機構:Lnkを過剰発現させた細胞株ではアクチン細胞骨格に変化が生じ、細胞分裂や細胞遊走が阻害された。Lnkを過剰発現するトランスジェニックマウスB細胞では細胞径の増大とともに細胞周期の異常が観察された。アクチン細胞骨格系の制御につながるシグナル伝達系について解析し、LnkがVav、Rac、PAK、filaminと複合体を形成すること、アクチン重合に促進的に働くことを明らかにした。Lnkは増殖シグナル抑制とともにアクチン細胞骨格の制御にも関与し細胞分裂や接着・遊走を制御する可能性が示された。 3)造血幹細胞、免疫担当細胞前駆細胞の分化増殖制御に向けての基礎技術開発:Lnk欠損によって造血幹細胞の増加及び個々の幹細胞の造血能が亢進していることを、精製した造血幹細胞を個別に競合条件下に放射線照射したマウスへ移植することにより明らかにした。Lnk阻害分子の開発とその骨髄移植モデルにおける効果を検討した。
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