研究課題
基盤研究(B)
本課題における研究期間中における主な研究成果は、冊子体の報告書に全文を記載した9報の英文論文として報告した。特に成果として特筆すべき論文の2題を以下に要約する。【肝毒性化合物5種類の投与における網羅的遺伝子発現変動解析】 肝障害性というフェノタイプと網羅的遺伝子発現プロファイルの関係について、DNAマイクロアレイを用いて典型的な肝毒性化合物5種類について検討した。個々の化合物はそれぞれ特徴的な遺伝子発現のプロファイルを示した。アセトアミノフェンは他の化合物とは異なるクラスターに分類された。遺伝子発現プロファイルと毒性を示す時間を考慮して、10個の発現が誘導される遺伝子と、10個の発現が抑制される遺伝子を共通してpick upすることが出来た。これらは肝障害に共通するマーカー遺伝子と考えられた。Quality-Threshold(QT)クラスター解析により、個々の化合物による特徴的な遺伝子の発現変化を見出すことができた。QTクラスター解析における平均遺伝子変化は、生化学値と一致した変動を示した。さらに、この変動は、肝障害性の大小に係わらず同じパターンを示した。すなわちこれらの遺伝子の発現プロファイルから、肝毒性の程度に関係なく毒性発現時間を推測することが可能であることを示した。【肝毒性化合物の投与量と遺伝子発現の相関解析】 本研究ではチオアセタミドを代表的な肝毒性化合物として用い、肝障害性のフェノタイプと特定の遺伝子の発現プロファイルの変化との相関を検討した。その結果、肝障害の初期段階のクラスターと後期のクラスターは、時間依存的にも、投与量依存的にも分けることができた。一方、主たる遺伝子のQuality-threshold(QT)クラスタリングでは、血清学的な値の最大値を、遺伝子変化のプロファイルから予測することができた。肝障害に係わる遺伝子の発現プロファイルのQTクラスタリング手法は、肝障害性を予測する為の有用な解析であることを示した。
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