研究課題
基盤研究(B)
検体中のウイルスとMDCK細胞を用いて分離したウイルスではviral populationが異なる可能性があったが、今回の実験では検体中のウイルス、初代分離ウイルス、2代分離ウイルスにpopulationに変化はみられなかった。これは、HA1領域に関してのみシークエンスした結果であり、インフルエンザウイルス全てに当てはまるものではないと思われる。しかしながら、今回の目的はインフルエンザウイルスの抗原変異のメカニズムをみるための試験であり、HA1領域でのpopulationの変化をみるためには、分離ウイルスを用いても大きな支障がないものと結論づけた。10人の感染初期と後期のウイルスのpopulationには変化はみられず、major populationは同じ塩基配列を示した。特にこのことは患者年齢に依存しなかった。一般的に、ウイルスを比較的長期間排泄する症例は、乳幼児に多く、年長児ほど少ない。乳幼児は過去の感染がほとんどないため獲得免疫がなく、そのため免疫学圧力を加えることが少ないので、ウイルスの排泄期間は長いが、ウイルスの変異は起こらないと考えられる。しかしながら4歳以上児のように過去に感染を受けた考えられる症例でも同様にウイルスのpopulationに変化はみられなかった。このことは4-5日の排泄期間ではインフルエンザウイルスのHA1領域は変異しないことを示している。おもしろいことに、これらの患時を経時的に比べた場合は、たとえ同じシーズン中であっても、major populationの塩基配列は全て異なっていた。同じ生活区域で経時的にみた場合は、インフルエンザウイルスの遺伝子変異は明確に観察された。特にHA1の抗原変異部位では明らかに規則性をもって変異していた。以上の結果は、通常のインフルエンザウイルス感染個体においては、4-5日の臨床経過中にインフルエンザウイルスのpopulationに変化はみられないことを示している。
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