研究課題/領域番号 |
15390289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
堀内 正公 熊本大, 教授 (10117377)
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研究分担者 |
池田 剛 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (80295138)
堺 政和 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (40346979)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2004年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2003年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | AGE / AGE受容体 / リガンド構造 / GAピリジン / RAGE / SR-A / CD36 / アンタゴニスト |
研究概要 |
糖尿病血管合併症の発症要因としてメイラード反応後期生成物(AGE : Advanced Glycation Endproducts)が注目されている。病変部に蓄積したAGE構造体はAGE受容体を介して、糖尿病合併症の発症・進展に関与している。現在までRAGE、SR-A、CD36などのAGE受容体が同定されているが、リガンド構造の決定はAGE受容体の意義解明にとって重要である。我々は蛋白(BSA)をグリコールアルデヒドで修飾したGA-BSAがSR-Aの効果的なリガンドであることを証明し、又、GA-BSAに発現する構造体としてピリジン誘導体であるGAピリジンを同定し、GAピリジンが動脈硬化病変の泡沫細胞に蓄積していることを明確にした。これらの知見に基づき、本研究では、GAピリジンがAGE受容体のリガンドである可能性を検討した。 グリコールアルデヒド修飾蛋白であるGA-BSAはRAGEを高発現した細胞に特異的に結合し、また、可溶性RAGEを固相化したビアコアシステムでの解析では、GA-BSAおよびGAピリジンともに、RAGEと特異的に結合した(山本博教授との共同研究)。GA-BSAのマウス腹腔マクロファージへの結合は主としてSR-AおよびCD36によって媒介されるが、放射ヨード標識GA-BSAの同細胞への結合はGAピリジンによって有意に阻害された。この所見は、GAピリジンがSR-AおよびCD36のリガンド認識構造である可能性を強く支持する。本年度使用したGAピリジンはリジン誘導体とグリコールアルデヒドとの反応液からHPLCカラムで精製したものであり、量的にも限度があった。しかし、最近GAピリジンの化学合成にも成功し、大量調製の目途が立ったので、平成16年度はGAピリジンの他のAGE受容体との反応解析も予定通り進展すると期待される。
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