研究課題/領域番号 |
15390325
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原 寿郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40150445)
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研究分担者 |
楠原 浩一 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20243941)
高田 英俊 九州大学, 大学病院, 講師 (70294931)
野村 明彦 九州大学, 大学病院, 助手 (00325531)
酒井 康成 九州大学, 大学病院, 助手 (10380396)
吉開 泰信 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90158402)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2003年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 細胞内寄生性細菌 / マクロファージ / 結核菌 / Osteopontin / CXCL7 / センダイウイルスベクター / 樹状細胞 / T-bet / 結核 / 細胞免疫療法 / IFN-γ / 細胞遺伝子療法 / 結核感染マウスモデル |
研究概要 |
1.細胞内寄生性細菌に対する宿主反応の解析 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)により誘導されたヒト単球由来マクロファージ(GM-Mφ)と、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)により誘導されたヒト単球由来マクロファージ(M-Mφ)とは、M. tuberculosis結核菌に対する抵抗性という点ではっきりと区別される。これら両Mφ間の機能的相違に関係している分子の役割を解明するため、我々はマイクロアレイを用いて遺伝子発現プロフィールを調べた。FN1とFCGR2BはGM-MφならびにM-Mφにおいて、それぞれ最も発現の亢進した遺伝子であった。BCGで刺激した後、GM-Mφ-BCGと比較してM-Mφ-BCGは3種類のケモカイン遺伝子(Osteopontin (SPP1), CXC chemokine ligand 7 (CXCL7), CCL11の発現が高かった。GM-MφをSPP1もしくはCXCL7で刺激すると、M. tuberculosis H37Raに対する抵抗性の著明な増加がみられた。SPP1もしくはCXCL7で刺激したGM-Mφの活性酸素産生レベルは、刺激をしていないGM-Mφと比較して高かった。これらの結果より、SPP1ならびにCXCL7は、少なくともMφ内での活性酸素の産生を増加させるなど、抗酸菌に対する抵抗性に関して役割を担っていることが示唆された。 2.細胞遺伝子治療法の開発 難治性結核患者に対し、強力かつ抗原特異的なTh1の誘導を目的とした樹状細胞(dendritic cell : DC)を用いた細胞遺伝子治療が有用と考え、強力なIFN-γ産生の誘導を有する転写因子であるT-bet遺伝子を組み込んだセンダイウイルスベクター(SeV-Tbet)を用いて樹状細胞への導入を試みたが、コントロールと比較して有意なIFN-γ産生は見られなかった。今後、さらなる有用性の確認を行う必要がある。
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