研究課題/領域番号 |
15390327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高橋 孝雄 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80171495)
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研究分担者 |
小崎 健次郎 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (30234743)
三橋 隆行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80338110)
米元 純三 国立環境研究所, 環境ホルモンダイオキシンプロジェクト健康影響研究チーム, 総合研究官 (30072664)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2004年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2003年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | 大脳皮質発生 / 胎内曝露 / 神経前駆細胞 / マウス / 分化誘導 / 細胞周期 / p27Kipl / TCDD / p27Kip1 / ダイオキシン |
研究概要 |
近年、環境汚染物質が生体に与える影響が懸念されており、特に胎児発生への影響については社会的関心が高い。環境汚染物質であるダイオキシン(2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin, TCDD)は、培養細胞において細胞分裂動態に影響を与えることが知られている。さらに、胎内曝露したラットで出生後の空間記憶能力が障害されるなど、高次脳機能発達障害の原因となる可能性が報告されている。そこで、TCDD胎内曝露が大脳皮質発生に与える影響を解明することを目的として、TCDD胎内曝露脳の大脳皮質発生過程を、大脳皮質発生の数学モデルを応用し定量解析した。 【方法】妊娠7日のマウスにTCDD(20μg/kg体重)を1回経口投与、胎生12日目のマウス胎児前脳を用いて、神経前駆細(NPC)の(1)細胞周期調節遺伝子発現・局在の変化、(2)細胞周期長、(3)分化誘導の確率(Q値)、について解析した。さらに生後21日のマウス終脳を用いて、(1)終脳の全長・全幅、(2)大脳皮質の厚さ、(3)抗GABA免疫組織化学染色切片を用いた皮質各層のGABA陽性・陰性細胞、グリア細胞数・密度について解析した。 【成績】平成15年度〜平成16年度の研究期間に、TCDD胎内曝露は(1)神経前駆細胞(NPC)内のp27Kiplの核内存在量を増加、(2)大脳皮質発生早期にNPCのG1期を延長、(3)大脳皮質発生早期にNPCの化誘導の確率(Q値)を増加、(4)最終的に形成される大脳皮質深層の投射ニューロン数を減少させ非薄化させること、を明らかにした。 【考察】TCDD胎内曝露が大脳皮質発生異常(薄い大脳皮質)の原因となること示した。TCDD胎内曝露により、胎生12日目でのp27Kipl核内局在量が増加、NPCの早期の異常な分化誘導亢進が、最終的に大脳皮質の菲薄化につながることを示した。皮質深層のGABA陰性細胞のみがTCDD曝露群で減少していた理由として、TCDD曝露が皮質発生早期にNPCの分化誘導を異常に亢進させた結果、皮質浅層のGABA陰性細胞に異常に分化した可能性が示唆された。
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