研究課題/領域番号 |
15390344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
塩原 哲夫 杏林大学, 医学部, 教授 (10118953)
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研究分担者 |
寺木 祐一 杏林大学, 医学部, 講師 (10188667)
水川 良子 杏林大学, 医学部, 助手 (50301479)
早川 順 杏林大学, 医学部, 助手 (30255393)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 皮膚へのホーミング / CD8^+T細胞 / E-セレクチン・リガンド / フコース転移酵素 / CLA / CCR-4 / サイトカイン / ホーミング / 細胞接着分子 / ケモカイン・レセプター / 糖転移酵素 / Tc1 / Tc2 |
研究概要 |
本研究では、皮膚にホーミングするCD8^+T細胞の分化過程におけるフコース転移酵素fucosyltrans-ferase (FucT)IV, VIIの相互制御機構について明らかにしようと考えた。まず各々のトランスフェクタントを用いて、Fuc T-IVにより生成されるEセレクチン・リガンド(ESL)がFuc T-VIIにより生成されるものとは異なり、CLA発現を伴わない接着能の弱いESLであるのに対し、後者はCLA発現を伴った接着能の強いESLを生成することを明らかにした。さらにナイーブCD8^+T細胞を様々な培養条件で刺激し、メモリーT細胞へ分化させ、その過程で発現しているFuc T-IV, VII, ESL, CLAについて検討した。その結果、IL-12を含むresting cultureへtransferした時に、Fuc T-IVの発現が低下し、それとともにESL^+CLA^-からESL^<++>CLA^+へのシフトが起こった。それに対し、IL-4を含むresting cultureへtransfeした時には、Fuc T-VII発現が低下し、ESL^<++>CLA^+へのシフトは起こらなかった。この結果はFuc T-IVとFuc T-VIIは同一基質(Nアセチルラクトサミン)を使うため、Fuc T-IVの発現が亢進している状態では、Fuc T-VII依存性のESLエピトープの細胞表面への発現は抑制されるのに対し、Fuc T-IVの発現が低下する状態では、Fuc T-VII依存性のエピトープ(ESL^<++>CLA^+)の細胞表面への発現が誘導されることを示している。 以上の結果から、T細胞の分化の程度、活性化段階に応じたFuc T-IVとFuc T-VIIのバランスが、CD8T細胞の分化過程に重要な役割をしていることが明らかになった。
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