研究課題/領域番号 |
15390354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
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研究分担者 |
森田 浩一 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20210172)
加藤 千恵次 北海道大学, 医学部, 助教授 (10292012)
北畠 顕 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00124769)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | emission tomography / blood flow / coronary artery disease / myocardium / endothelial function |
研究概要 |
冠動脈の動脈硬化の的確な判定は、虚血性心疾患の早期診断や治療効果判定を行う上で重要である。この研究ではO-15標識水を用いたPET検査を臨床に用いて、心筋血流量を定量的に解析し、そこから得られる心筋血流予備能および血管内皮機能を算出する方法を確立した。さらにはこの方法を用いて、冠動脈リスク評価を行い、冠動脈硬化病変を重症度判定やリスク管理に応用した。虚血性心疾患に応用したところ、PETで算定された心筋血流予備能は冠動脈狭窄と共に低下したが、狭窄のない遠隔領域でも健常人に比べて有意に低下した。冠動脈リスク因子の有無と検討したところ、喫煙と糖尿病の有無が心筋血流予備能低下の独立因子であった。特に冠動脈リスク因子を複数有する例ではリスクがないかあってもひとつの例より有意に低下していた。他方寒冷刺激に対する心筋血流量の変化から、冠血管内皮機能の計測が可能である。この方法で得られた冠血管内皮機能は若年喫煙例で同年代の非喫煙例に比べて有意に低下していることが確認できた。また禁煙によって血管内皮機能の改善することも確認できた。他方川崎病に罹患した症例では、動脈瘤の残存いかんにかかわらず、内皮機能の低下が認められた。以上の結果よりO-15標識水を用いたPET検査は、冠動脈病変の早期診断と治療効果判定に臨床応用することが可能と考えられた。
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