研究課題/領域番号 |
15390356
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
武田 徹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10197311)
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研究分担者 |
八代 亨 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20157978)
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 助教授 (30240146)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2004年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2003年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 蛍光X線 / CT / 生体画像 / 微量元素 / 機能画像 / 透過X線CT / 形態画像 / 融合画像 |
研究概要 |
蛍光X線分析は、基礎医学分野の研究に広く利用され、空間分解能5-8μmで腫瘍内の銅や亜鉛の減少の様子、パーキンソン病ではメラノサイトに通常より鉄や亜鉛が高濃度に沈着している等が明らかとされた。しかし、従来の手法では、組織切片を作製し、試料をXY方向にスキャンして組織表面の微量元素分布画像を得る方法が採られていた。そのため、立体的な試料をそのまま撮影しての微量元素分析は不可能で、生きた状態での試料撮影もできなかった。我々は、加速器から発生する放射光を利用し、放射光の特長(高輝度、波長可変性、直線偏向性)を最大限に利用し,生きた生体の撮影ができる高空間分解能な微量元素検出型X線CT(FXCT)を開発した。本研究の目的は、実際に生きた生体の機能画像が、このFXCTにより得られるか実証する事である。 2003年に世界で初めてFXCTにより、生きたマウス脳の血流画像が得られる事を実験的に実証した。このFXCTは、放射性同位元素を用いる従来のmicro-SPECTやmicro-PETと類似した装置である。しかし、最大の差異は、非放射性標識化合物の投与で画像が得られ、さらに画像のvoxel値が現状0.1μlとmicro-PET等の最終到達目標1μlより1桁小さい事である。特に、従来の手法では得られない高い空間分解能の画像が本法により得られる可能性が確認された。高い分解能と短時間撮影を実現するため、高速撮像を行なうための撮像手法の最適化、さらに本法をより実用的な技術にするための基礎的な検討も行なった。また、病的モデル動物に非放射性標識化合物を投与し、ホルマリン固定下であるが0.2mm、0.1mmの高空間分解能な画像を得、病理組織との対応検討を行ない、本法の有用性を確認した。 本研究によりFXCTによる生きた生体観察が可能である事が確認された。
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