研究課題/領域番号 |
15390394
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90090430)
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研究分担者 |
田中 紘一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20115877)
貝原 聡 京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70324647)
小澤 和恵 滋賀医科大学, 医学部・京都大学大学院・医学研究科, 名誉教授 (00026858)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2004年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2003年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 生体肝移植 / T細胞 / CD8^+ / CD45 / 感染症 / 免疫療法 / Bcl-2 / 拒絶反応 / 免疫寛容 |
研究概要 |
本研究の主目的は肝移植後の免疫能の機能低下に伴う感染症及び拒絶反応の適確な診断と、その対策を確立することであり、それに加えて免疫寛容の機構に関するものである。 分担者の小澤が生体肝移植を世界に先駆けて完成し、田中が引き継ぎ、世界最多の1100症例数に達し、研究面では佐藤が免疫細胞学的見地から主導的な役割を担ってきた。 現今、移植患者に免疫抑制剤などを含めて術後管理において画一的な治療が施行されている。しかし、移植患者の免疫機能は千差万別であり、移植後の予後向上のためには個々の患者の背景や術前状態に応じた、いわゆるテーラーメイドの免疫療法が不可欠である。その確立のためには術前の免疫機能を包括的に分析・評価し、それに応じて患者を正確に階層化する有効な分析が必須である。本研究の重要な成果は、患者個人個人の状態に応じたテーラーメイド方式による対策が可能になったことである。移植患者の免疫能はT細胞のCD8^+T細胞のCD45isoform profilesに強く依存していることを明らかにし、さらにhierarchical clustering手法を用いて、術前の状態で移植患者を5階層化に分類しうることが、世界で始めて可能になった。この中で5群、即ちCD8^+ effector T cells(cytotoxic activityが最も高い)を多く持つ患者では感染症が70%に発症し、その死亡率は30%に達する。この群は成人症例の29.1%に存在し、術前、術後において、その時点でのCD8^+T細胞の機能を考慮して、免疫抑制剤の適量などを判断し、感染症対策をすることが必要である。
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