研究課題/領域番号 |
15390418
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
横見瀬 裕保 国立大学法人香川大学, 医学部, 教授 (80231728)
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研究分担者 |
岡本 卓 国立大学法人香川大学, 医学部附属病院, 助手 (20314932)
山本 恭通 国立大学法人香川大学, 医学部附属病院, 講師 (50314927)
黄 政龍 国立大学法人香川大学, 医学部, 助教授 (10271511)
田畑 泰彦 (田端 泰彦) 国立大学法人京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2004年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2003年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ゼラチンビーズ / 肺全摘術後症候群 / 予防 / 肺葉切除後死腔 / ポリ乳酸・カプロラクトン共重合体 / bFGF / 肉芽形成 / 胸膜肥厚 / 全摘後症候群 / 治療 / ポリ乳酸 / カプロラクトン / 組織再生 / FGF徐放化 |
研究概要 |
生体吸収性材料であるゼラチンより様々な成長因子を徐放させることに成功した。塩基性線維芽細胞成長因子(b-FGF)は酸性ゼラチンと水素結合しゼラチン吸収過程で約2週間かけて徐放される。骨形成蛋白(BMP-2)は塩基性ゼラチンに結合し約1週間除放される。FGF徐放ゼラチンマイクロスフェアー(FGF-GMS)を作成し、ウサギ胸腔内で自己組織再生を促進し呼吸器外科術後に問題となる肺切除後の死腔閉鎖を試みた。乳酸とカプロラクトンの共重合体のスポンジ状立方体(PLA-C)を自己組織の再生の足場とした。BMP-2徐放ゼラチンは板状とし、イヌ気管軟骨部分切除部位に移植し気管軟骨再生の足場とした。 ウサギ左肺全摘後にPLA-C留置後FGF-GMS混濁液を撒布した。PLA-Cのみ移植群、なにも移植しない全摘群と比較したところPLA-C+FGF-GMS群では移植1ヶ月より線維芽細胞のPLA-Cのスポンジ孔内への浸潤をみとめPLA-Cの生体吸収過程を促進し自己組織である肉芽形成を促進した。移植後6ヶ月でPLA-Cは吸収された。12ヶ月で誘導された肉芽組織は再吸収された。PLA-C群では1ヶ月ではPLA-C孔内には細胞を認めず、3ヶ月後も異物巨細胞、類上皮細胞などの炎症細胞が豊富にみられPLA-C生体吸収も遅れる傾向にあった。6ヶ月でPLA-Cは痕跡を残すのみとなり12ヶ月では肉芽組織は再吸収された。全摘群では肉芽形成はみられなかった。同様に左肺上葉切除後死腔に対してもPLA-C+FGF-GMAは肉芽組織の形成を促進した。BMP徐放ゼラチンおよびFGF徐放ゼラチン板で気管軟骨再生が可能であり、BMR, FGF共徐放ゼラチン板は最も軟骨再生誘導が早くこのため気管軟骨切除部位の瘢痕収縮を予防できた。
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