研究課題/領域番号 |
15390446
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
有田 憲生 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80159508)
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研究分担者 |
池本 秀康 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30278824)
森 鑑二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50360269)
金村 米博 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター, 臨床研究部・政策医療基盤技術開発研究室, 研究室員 (80344175)
藤田 重一 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80388826)
中野 敦久 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70258151)
田村 和義 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40340971)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | brain tumor / lymphoma / chemotherapy / central nervous system / methotrexate |
研究概要 |
培養細胞株を用いた解析 中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCMSL)患者の生検標本より浮遊培養法を用いて培養細胞株を樹立し、以下のような研究を行った。 1)性状解析 細胞倍加時間20時間、免疫染色LCA、L26陽性、UCHL-1陰性、Bc16陽性であった。これらは胚中心由来のBリンパ球に相当する分化度と考えられた。 2)分化誘導能の検討 神経系細胞への分化能を有するかを調べるためレチノイン酸を培養液に添加し、形態変化や増殖能の変化を検討した。成長速度は低下したが、形態変化やマーカー蛋白の発現は観察されず、神経系細胞への分化は証明されなかった。 3)薬剤感受性の検討 標準治療薬となっているmethotrexateと、臨床的に抗腫瘍効果の認められるdexamethasoneを添加すると、それぞれ100nM、10nMで増殖が抑制され、TUNNEL法によりapoptosisが誘導されていることが示された。しかしながら、高濃度でも10%程度の細胞が生存し、薬剤耐性細胞の存在が示唆された。 手術摘出標本を用いた解析 生存期間の長さとの相関が報告されているBc16蛋白の発現を、手術摘出標本10例を用いて免疫組織化学法で検討した。結果Bc16蛋白の発現の有無と予後とに優位な相関を認めなかった。 我々のこれまでの研究ではPCNSLと中枢神経系細胞分化の系譜を結びつける結果は得られなかった。今後新たなマーカー分子や分化誘導法の利用が必要と考える。また、培養細胞株を用いた実験結果は本疾患の臨床像と相違なく、薬剤耐性機構の解明に有用と考えられた。
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