配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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研究概要 |
1.SYT-SSX由来ペプチドワクチンを用いた滑膜肉腫に対する免疫療法 SYT-SSX Bペプチド(GYDQIMPKK)を単独で用いたワクチン臨床試験を終了した.6名の滑膜肉腫患者を対象として,ペプチド(0.1mgまたは1mg)を2週間ごとに6クール施行した.1例にGrade 1の発熱が生じた.1例で肺転移巣の増大が抑制された.現在,アグレトープ改変型SYT-SSXペプチドを用いた臨床試験を行っている. 2.骨肉腫抗原の同定と軟部肉腫免疫療法への応用 16歳女性の大腿骨骨肉腫生検組織より細胞株(OS2000)を樹立した.また,同一患者末梢血からCD8陽性CTL(cytotoxic T lymphocyte)株(TcOScl-303)を樹立した.cDNA発現クローニング法を用いて,TcOScl-303が認識する新規骨肉腫抗原Papillomavirus binding factor(PBF)を単離した.パラフィン包埋切片に使用できる抗PBF抗体と抗MHC class I分子抗体を作製し,骨軟部肉腫67例の免疫組織染色を行った.46例(68%)がPBFとMHC class I分子の両者を発現していた.それらの症例に対しては,PBF由来ペプチドワクチンが有効となり得る. 3.新規腫瘍抗原の同定 骨MFH患者および軟部MFH患者より,自家腫瘍-CTL株を樹立した.現在,発現クローニング方により腫瘍抗原の単離を進めている.また,滑膜肉腫抗原SYT-SSXおよび骨肉腫抗原PBFに会合する蛋白を,酵母two-hybrid法により同定した.それらの会合分子からペプチドワクチンを作製する目的で,抗原性を解析している.
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