研究分担者 |
宮崎 正博 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90116509)
公文 裕巳 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30144760)
許 南浩 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70173573)
江原 伸 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (70379741)
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配分額 *注記 |
16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2003年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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研究概要 |
泌尿器系腫瘍を用いてよりREIC/Dkk-3発現の詳細な検討を行った。ヒト腎がん細胞株(Caki-1,Caki-2,ACHN,KPK-1)では、調べた4株全てでREIC/Dkk-3の発現が消失。正常尿細管上皮では強く発現していたが、腎細胞がん組織では、7例中6例でREIC/Dkk-3タンパク質が全く検出されないか大幅に低下していた(J.Urol.171,1314-18,2004)。ヒト前立腺がん細胞株(PC3,LNCaP,DU145)およびヒト前立腺がん組織でもREIC/Dkk-3タンパク質の発現は、検討した全例で低下が認められ、しかもグリソンスコアと相関していた(Cancer Res,65:9617-9622,2005)。また、我々は、REIC/Dkk-3のアデノウイルスによる強制発現が、前立腺がん細胞株にホルモン感受性やp53の有無に関わらずアポトーシスを誘導することを明らかにした(正常前立腺上皮由来細胞や線維芽細胞ではアポトーシスは全く誘導されない)。また、この選択的アポトーシス誘導機構として、c-jun N末端Kinase(JNK)の活性化に起因するBaxのミトコンドリア移行とBcl-2のダウンレギュレーションが直接的に関与することを独自に実証した(Cancer Res,65:9617-9622,2005)。 これらのことはREIC遺伝子が癌の治療用遺伝子または標的分子となることを明らかにしたものであり、その医学的意義はきわめて大きく注目された。
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