研究課題/領域番号 |
15390492
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松山 豪泰 山口大学, 医学部, 助教授 (70209667)
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研究分担者 |
内藤 克輔 山口大学, 医学部, 教授 (60115251)
佐々木 功典 山口大学, 医学部, 教授 (80116722)
奥田 優 山口大学, 医学部, 助教授 (10325243)
吉弘 悟 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (40284260)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 中心体複製異常 / 膀胱癌 / Aurora A / FISH / 腫瘍再発 / 腫瘍進展 / 染色体不安定性 / 20q13 gain / 中身体複製異常 / Aurola A / CGH |
研究概要 |
ヒト膀胱癌臨床検体100例をもちいて中心体複製異常(以下CA)、20番染色体長腕13領域増幅(以下20q13 gain)、Aurora-A過剰発現、染色体不安定性(以下CIN)、p53変異タンパク発現、マイクロサテライト不安定性(以下MSI)および細胞周期関連キナーゼタンパクであるPoto-like kinase1(以下PLK-1)を検討し、相互の分子マーカー間の関連および予後との関連を比較した。膀胱癌においてはMSIは9例(9%)と少数に認めたのみであり、MSI症例はCA、20q13 gain、腫瘍進展と相関なく、臨床的に良好な予後を示した。一方CINと判定された症例は49例(49%)でCA,20q13 gain、Aurora-A過剰発現、p53変異タンパク発現および腫瘍進展と有意の相関を認め、予後不良であった。またPLK-1過剰発現例はCA症例と有意の相関を示し、high grade症例、多発腫瘍、尿細胞診陽性症例に有意に多かった。上記結果より膀胱癌は生物学的性格の異なったに2種類のゲノム不安定性(CIN, MSI)に分類でき、この分類は患者予後予測に有用な情報を与える可能性が示唆された。またPLK-1過剰発現はCA発症のメカニズムに深く関与しているキナーゼタンパクであり、CA発症を通して腫瘍進展に深く関与している可能性が示唆された。さらにCA発症のメカニズムを解明するため、p53変異マウス胎児上皮細胞継代培養細胞株を用いてDNA microarray法によりCA発症に関与する遺伝子発現解析をおこなった。その結果CA発現時にBubR1発現低下がみられ、BubR1を遺伝子導入することによりCAは消失した。以上の結果よりp53変異とBubR1発現低下がCA発症のメカニズムの一つであることを解明した。
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