研究課題/領域番号 |
15390523
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大黒 浩 弘前大学, 医学部, 助教授 (30203748)
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研究分担者 |
中澤 満 弘前大学, 医学部, 教授 (80180272)
大黒 幾代 弘前大学, 医学部, 講師 (90305235)
間宮 和久 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (60344610)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 網膜変性 / ロドプシン / 視細胞 / カルシウム拮抗剤 / 網膜電図 / レチノイド / アントシアニン / 網膜色素変性 / 網膜変性症 / モデル動物 / ロドプシンキナーゼ / 癌関連網膜症 / DNA microarray / 薬物治療 / Ca2+拮抗剤 / アポトーシス / 燐酸化 |
研究概要 |
眼科領域において未だ治療法が確立されていない網膜変性症の原因には、遺伝性に発症する網膜色素変性およびその類似疾患と自己免疫機序で発症する癌関連網膜症がある。両者とも、臨床的に暗順応の低下、視野狭窄、網膜血管の狭細化および網膜電位図でaおよびb波の振幅低下を特徴とし病理学的には視細胞のアポトーシスによる変性が主である。我々はこれら網膜変性症の病態を分子レベルで解析し、その病態に基づいた新しい治療法を開発し、最終的に臨床応用する目的で研究を行ってきている。今回の研究により以下の研究成果を得た 1)癌関連網膜症の臨床像、分子病態、ウエスタンブロット法を用いた診断法の確立、特異動物モデルの作製により本症においてカルシウム結合蛋白質リカバリンによる視物質ロドプシンの燐酸化および脱燐酸化の異常を見出した。 2)現在遣伝性網膜変性症である網膜色素変性の種々のモデル動物における網膜視細胞機能異常としてロドプシンの燐酸化および脱燐酸化の異常が関係することを初めて見出した。 3)未だ治療法の無い網膜変性症に対してロドプシンの燐酸化および脱燐酸化の異常を正常化させるための新しい薬物治療の可能性としてカルシウム拮抗剤が有効であることを見出した。 4)弘前大学医学部倫理委員会の承認の元網膜色素変性患者に十分な説明と同意を得てカルシウム拮抗剤の臨床前向き試験を行ったところカルシウム拮抗剤投与群において網膜変性の有意な進行の遅延がみられた。
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