研究課題/領域番号 |
15390527
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
國貞 隆弘 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30205108)
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研究分担者 |
本橋 力 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40334932)
稲富 勉 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00305583)
木下 茂 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | ES細胞 / 眼様構造 / 網膜 / 網膜色素上皮 / 移植 / 網膜色素変性症 / 細胞療法 / レンズ / 試験管内分化 / 再生医療 |
研究概要 |
ES細胞から網膜を構成する各細胞、網膜色素上皮、レンズなど眼の構成要素を誘導・分離することに成功し、培養眼と名付けた。この培養系を確立し、ES細胞から網膜を構成する各細胞、色素上皮、レンズなど眼の構成要素を誘導・分離し、マウスの眼球への移植による再生治療のモデルの確立を目指した。前年度までに、トリ胚やマウス正常個体の網膜への培養眼の移植を行い、網膜色素上皮等の網膜細胞へ分化することが確認された。 疾病モデルとして用いた、網膜色素変性症モデルマウスへの培養眼の移植に関しては、成体への移植の場合ホストとなる色素上皮や網膜組織が既に変性しており、ES細胞由来眼様構造を移植しても生着率が悪く、期待されるような回復が見られなかった。レーザー損傷モデルマウスでは網膜色素上皮と網膜が同時に失われるため、適材適所へ移植を行っても、損傷部位の網膜下にES細胞由来眼様構造をとどめておくことができない。そのため、細胞は眼内で散らばり、失われてしまった。現在薬剤を用いた新しい再生治療モデル系の開発を行っている。現在までに7割くらいの確立で、安定して、人為的に視細胞を変性させることが可能となり、マウスだけでなく大型動物への応用も視野に入れて取り組んでいる。 現在用いているマウスでは、ES細胞由来眼様構造を眼様構造のまま移植することが不可能であるため、網膜の器官培養系を用いた再生治療のモデル実験も行った。器官培養系においても、ES細胞由来眼様構造は網膜最内層の神経節細胞層と連絡しやすいようで、神経節細胞層のさらに上にもう一層細胞を形成した。これらは神経マーカー陽性の細胞であり、神経節細胞層の再生治療に有効であると考えられる。 網膜色素上皮細胞の前駆細胞を分取する系に関しては、前駆細胞を特定できるDct-GFPトランスジェニックマウスを導入し、ES細胞の作成やFACSによるDct-GFP陽性細胞の分取法の確立のための基礎実験を進めている。
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