研究課題/領域番号 |
15390547
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 重厚 岩手医科大学, 医学部, 教授 (30160394)
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研究分担者 |
佐藤 信博 岩手医科大学, 医学部, 講師 (10244914)
小池 薫 東北大学, 医学部, 助教授 (10267164)
真弓 俊彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (90281071)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 敗血症 / サイトカイン / 好中球 / 血管内皮細胞 / 多臓器不全 / サイトカイン産生能 / 二次反応 / 敗血症性ショック / 多臓器不全症 |
研究概要 |
敗血症の病態の背景には高サイトカイン血症が存在している。敗血症においては、局所、あるいは全身における反応として炎症性サイトカインが産生され、局所で産生されたサイトカインは遠隔臓器に作用する。敗血症においては異常量のサイトカインが産生される。サイトカインの産生は正および負の調節を受けており、通常は異常な産生は抑制されている。しかし、この調節が崩れ、異常量のサイトカインが産生されると、不可逆性の病態が惹起される。ARDS、DIC、敗血症などで、そしてその最も重篤な病態が敗血症性ショックであり、たびたび多臓器不全症に進行し、死に至ることも度々みられる。この過程においてサイトカインの刺激によりフォスフォリパーゼA2、エイコサノイド、一酸化窒素、エンドセリン-1、トロンボモジュリン、好中球エラスターゼ、接着分子などが産生され、これらが間接的あるいは直接的に細胞、組織障害をもたらし複雑な病態が形成される。敗血症における生体の二次反応において好中球が重要な働きをしていることが確認できた。このことは、敗血症において生体は好中球活性化によって方向づけられ、敗血症性ショックや多臓器不全症などを招来する素地を形成するものと思われる。今後、二次生体反応を現象的により詳細に解明し、次に敗血症性ショックや多臓器不全症治療に寄与できる基礎的知見を得て、改めて生体側の反応性変化をもとにした感染制御論を構築する。
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