研究課題
基盤研究(B)
ポリ(ADP-リボース)合成酵素(Parp1)は細胞死や転写制御を介して細胞分化に関与することが知られている。基礎飼料で長期飼育した、ICR/129Svの遺伝的背景を有するParp1^<-/->マウスを用いて、切歯を含む下顎骨のHE染色標本による病理組織学的な解析を行った。このマウスでは、象牙質の過剰形成を主体とするヒト歯牙腫様病変が観察されたことから、Parp1は歯牙腫を構成する細胞の分化の制御を介して、ヒト歯牙腫様病変の発症及び進展に何らかの役割を果たしていることが推察された。ヒト歯牙腫の発症及び進展へのPARP1の関与を調べるため、歯牙腫と診断された13検体の標本を作製し、免疫組織化学的解析を行った。PARP1の発現の評価は、システム生物顕微鏡(オリンパスBX51-33)を用いて行った。PARP1は、歯牙腫を構成する組織において、tooth germ-like tissue,reduced enamel epithelium,immature dentin及びimmature enamelで発現していた。また、細胞ではodontoblastsやepithelial component corresponded ameloblastsに発現が認められた。歯牙腫に存在するodontoblastsや一部のameloblastsでPARP1が発現していることから、PARP1は歯牙腫を構成する細胞の分化に何らかの役割を担うことで、歯牙腫の発症および進展に関与することが示唆された。さらに、PARP1は、early apoptosis eventが残存していると考えられる幻影細胞(ghost cell)の細胞質において発現していた。アポトーシスの過程で直接的、間接的な役割を担うことが報告されているPARP1は、この細胞のアポトーシス過程にも関与していることが示唆された。
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