研究課題/領域番号 |
15390588
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 尚弘 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70178747)
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研究分担者 |
高橋 英和 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90175430)
土平 和秀 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (00292988)
吉田 惠一 (吉田 恵一) 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60240280)
幾島 啓介 (株)ジーシー研究所, 金属無機材料部門, 研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | ペーストタイプ陶材 / ビッカース硬さ / 色調 / オールセラミックス / CAD / CAM / SEM / レヤリング / 審美修復 / 3点曲げ試験 |
研究概要 |
これまでの研究で開発した金属焼き付けポーセレン用に開発したペーストタイプ陶材を基にオールセラミックシステム用のペーストタイプ陶材を開発し、CAD/CAMで作製した高強度セラミックコアーにレヤリングすることにより、優れた審美性と生体親和性を有するオールセラミッククラウンを簡便に作成可能なシステムを構築することが本研究の目的である。 現在、審美修復物の主流は金属焼付ポーセレン(メタルボンド)であるが、患者の審美性に対する要求の高度化や歯科金属アレルギーの問題などから、金属構造をもたない(メタルフリーの)オールセラミッククラウンが脚光を浴びている。しかし、これらのオールセラミックシステムはいずれにおいても粉末陶材によるレヤリングが必要である。ペーストタイプ陶材は硬質レジンペーストと同程度の簡便さで築盛できるため、CAD/CAMによるセラミックコアーの削りだしと共に技術的な関与が少ない為、その実用性は極めて高い。 本研究では高強度オールセラミックコアとして2種類(In-Ceram Alumina, In-Ceram Spinell)のシステムを用いた。これらのオールセラミックスと熱膨張係数を合わせた新たなペースト陶材を開発して、その焼き付け強度を3点曲げ試験を用いて従来型陶材と比較検討した。その結果、ペースト陶材は従来型の粉末陶材よりもわずかに高い値を示し、ペースト陶材がオールセラミックシステムのレヤリングに有効であることが明らかとなった。 さらに、ペースト陶材の色調安定性(再現性)、微小硬さについても検討を行った結果、色調については従来型陶材と有意差がないこと、また微小硬さ試験においては、ペースト陶材のほうが従来型陶材に比較して破折抵抗性に優れていることが示唆された。 このように本研究によってペースト陶材をオールセラミックシステムに応用することが可能であり、またきわめて有効であることが明らかとなった。
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