研究課題/領域番号 |
15390590
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
渡邊 和子 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40158621)
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研究分担者 |
加藤 則廣 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教授 (40224521)
兼松 雅之 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教授 (40252134)
藤田 雅文 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50021449)
藤原 周 朝日大学, 歯学部, 助教授 (50229069)
久保 金弥 朝日大学, 歯学部, 講師 (00329492)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
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キーワード | 記憶 / 咬合 / 咀嚼 / 海馬 / fMRI / 神経ネットワーク / 高齢者 / 義歯 / 認知 / 咬合咀嚼 / 知的機能維持 |
研究概要 |
高齢者の健康管理、特に痴呆疾患の先送り対策法の開発はわが国の緊急課題のひとつである。本研究では、歯科臨床の現場で指摘されている高齢者の知的機能と咬合咀嚼能との関連性について着目し、fMRI法を用いて高齢者ボランティアの咬合咀嚼刺激と海馬を主軸にした認知能神経ネットワーククとの神経科学的アプローチを行い、高齢者の咬合咀嚼刺激がこの神経ネットワークク活性化に有用であることを実証することを目的とした。 空間認知機能評価用画像指標提示装置(NKIV,ニコン製、特注)による空間認知能を利用した3D画像を使って新タスク作成を行い、これを用いてfMRI法による適・不適正義歯使用下chewing時の海馬と連合野の活動状態マッピングとその定量分析を行った。短期記憶に対する効果を記憶タスクを用いて判定し、以下の成績を得た。1.チューイング刺激は大脳皮質の運動野および体性感覚野の口腔・顔面を司る部位、さらに、島、小脳を活性化させ、特異的に高齢者の皮質連合野を広範囲に活性化した。2.義歯が合わないと感じている高齢者ボランティアに対し、歯科学的に適正な義歯を準備し、a.不適正義歯装着時、b.適正義歯装着時におけるchewingによる神経活動の増強程度を比較した結果、適正義歯装着時では海馬の増強度は高く、活性化体積も増大した。また、情報処理・判断部位である前頭前野にも強い活性部位が抽出された。不適正義歯では海馬増強度は低く測定不可能レベルになることもあり、前頭前野活性も顕著に低下していた。3.適・不適の義歯条件下で記憶タスク想起テスト結果を比較したところ、不適正義歯装着で低かった正解率は、適正義歯装着時には有意に高い正解率を示し、短期記憶の向上が認められた。4.咀嚼刺激効果による前頭前野の活性をブレインモニタ(携帯型脳波計)で測定したところ、想起タスク結果と相関するベータ波比率の増加が認められた。以上のことから、咬合咀嚼刺激は高齢者の記憶力向上とその維持に有用な手段となりうることが神経科学的に実証された。
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