配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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研究概要 |
臨床の環境と同様の状態での歯科修復用材料の摩耗挙動を明らかにするために,同じ試験片上で歯ブラシ摩耗と咬合摩耗とを交互に同時に行う複合摩耗試験機を考案し,歯科修復用材料の摩耗特性について調べた。 平成15年度の研究課題では,咬合摩耗部の対合圧子の材質(セラミックスとステンレススチール)と形態(平面と曲率半径2mm)がコンポジットレジンの複合摩耗におよぼす影響を調べた。複合摩耗では,セラミックスの対合圧子による摩耗体積がステンレススチール製の対合圧子による摩耗体積よりも大きかった。また,曲率半径2mmのセラミックス対合圧子は,咬合摩耗に歯ブラシ摩耗が複合されると,さらにコンポジットレジンの摩耗体積を増加させた。対合圧子の材質,形状ともに複合摩耗によるコンポジットレジンの最大摩耗深さに影響を与えていた。 平成16年度の研究課題では,咬合力とブラッシング力がコンポジットレジンの複合摩耗におよぼす影響について調べた。複合摩耗試験では,咬合力,ブラッシング力ともに大きければ,摩耗体積,最大摩耗深さともに大きくなるという結果が得られた。試験した4種のコンボジットレジンは,異なった咬合力,ブラッシング力の下で,異なった摩耗挙動を示した。 平成17年度の研究課題では,繊維質あるいは細かい砥粒を含有した摩耗介在物がコンポジットレジンの複合摩耗におよぼす影響について調べた。繊維質のセルロースが摩耗介在物に含まれていたとき,コンポジットレジンの摩耗体積および最大摩耗深さは有意に減少した。また,摩耗介在物中の細かい砥粒は,コンポジットレジンの摩耗体積,最大摩耗深さを有意に増加させた。摩耗介在物中に含有される繊維質,および細かい砥粒が摩耗体積,最大摩耗深さにおよぼす影響は,コンポジットレジンの間で異なっていた。
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