研究課題/領域番号 |
15390627
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
安田 浩一 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 助教授 (30230220)
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研究分担者 |
古澤 清文 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90165481)
金銅 英二 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (50273636)
森 亮太 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (50298410)
中山 洋子 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (30308647)
吉田 篤 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90201855)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 咀嚼 / 呼吸 / 加齢変化 / 咀嚼筋 / 嚥下 / シナプス / 前運動ニューロン |
研究概要 |
三叉神経運動核(Vmo)は閉口筋運動ニューロン領野の背外側亜核(Vmo.dl)と開口筋運動ニューロン領野腹内側亜核(Vmo.vm)に区別される。また、Vmoの周囲300μm(SVmo)には咀嚼リズム形成に関連する前運動ニューロンが存在する。これらの運動ニューロンの活動は、延髄の縫線核細胞によって修飾され、その神経回路の伝達物質としてサブスタンスPとセロトニンが知られ、多くのサブスタンスPとセロトニンは同一の軸索終末内に共存しているとされている。しかしながら、それらの生後変化については不明な点が多い。そこでVmoの各領域における、サブスタンスPとセロトニン陽性終末およびそれらの受容体(NK1,5HT1a,1b)の分布様相および生後変化について免疫組織化学染色法などの形態学的手法を中心とした検討を行った。 その結果、サブスタンスPとセロトニン陽性終末はそれぞれ3領域ともに、出生後から増加し、生後7日に最高値を示した後、徐々に減少していた。また、3領域間の分布密度は、胎生19日と生後0日ではVmo.vmの密度が最も高く、以下SVmo、Vmo.dlの順であったのに対し、生後4日以降ではすべての日齢でSVmo、Vmo.vm、Vmo.dlの順に高密度を示した。これらの結果は、下顎運動に関わる中枢神経系には、咀嚼機能の獲得や、胎盤呼吸から肺呼吸への変化などの出生直後の環境に対応した生後変化がみられることを示していると考えられた。サブスタンスP・セロトニン共存終末については、3領域ともすべての日齢でセロトニンを含有する終末の89%以上がサブスタンスPと共存していたことから、出生前後を通じて一定の生理的役割を担っていることが示唆された。一方、受容体(NK1,5HT1a,1b)については、3領域ともに生後4日でやや発現量が多い傾向がみられた。
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