研究課題/領域番号 |
15390656
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
米満 正美 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (80092451)
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研究分担者 |
岸 光男 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (60295988)
相澤 文恵 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80216754)
阿部 晶子 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (90185992)
根本 優子 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (10164667)
杉浦 剛 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50382627)
南 健太郎 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10364374)
森谷 俊樹 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50316395)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2003年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 口腔ケア / 訪問口腔ケア / 介護家族 / 要介護高齢者 / QOL / 舌苔 / 歯科衛生士 / セルフエスティーム / 定量的PCR / 口臭 / 主たる介護者 / 介護負担感 / SF-36 / 高齢者 / 揮発性硫化物質 / 口腔清掃指標 / 歯周病原性細菌 / 齲蝕病原性細菌 |
研究概要 |
専門家による訪問口腔ケアが要介護高齢者の口腔公共に及ぼす効果と口腔ケア後の介護家族の主観的健康状態の変化を検討するため、以下の予備的調査研究を行った。 1.舌苔を口腔清掃の指標として、高齢者の舌苔細菌叢の分布を検討した結果、舌苔細菌叢は、口腔他部位の細菌叢と相互に関連しあい、口腔全体の細菌叢に大きな影響を及ぼしているものと考えられた。 2.高齢者の口臭強度と自覚的健康感との関連を検討したところ、健常高齢者においては口臭は自覚的健康感を損ねる者ではないことが示唆された。 3.口腔ケアの臨床的指標を検討したところ、舌苔量を評価することに加えて口中気体のH2S濃度を測定することで,舌苔中細菌数の変動をより詳細にとらえられる可能性が示された。 4.介護家族のQOLを調査したところ、介護家族のQOLは同年代の人々のそれよりも低く、介護負担感が強い者ほどQOLが全体的に低いことが示され、介護家族に対する一層の社会的支援の必要性が示唆された。 引き続き、要介護高齢者と介護家族20組に対して3か月間の訪問口腔ケアを行い、前後比較を行ったところ以下の結果を得た。 1.訪問口腔ケア後に要介護高齢者のCPI、舌苔スコアおよび口中気体のCH_3SH濃度は有意に低下した。 2.介護家族のQOLについては精神的日常役割機能が口腔ケア後に有意に高い平均値となり、社会生活機能と介護負担感尺度スコアも口腔ケア後に高くなる傾向にあった。 これらより、歯科衛生士による訪問口腔ケアが、要介護高齢者の口腔内状況を向上させるばかりでなく、介護家族の主観的健康状態を向上させる可能性が示された。さらに、訪問口腔ケアに参加した歯科衛生士の報告に対するテキスト分析から本調査に参加した歯科衛生士は、訪問口腔ケアにおいて要介護者と介護家族の両者に関して自らの意義を見いだしていることが示唆された。
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