研究課題/領域番号 |
15402033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉原 直樹 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (40240345)
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研究分担者 |
長谷部 弘 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (50164835)
西山 八重子 金城学院大学, 現代文化学部, 教授 (10164617)
今野 裕昭 専修大学, 文学部, 教授 (80133916)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2003年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | インドネシア / バリ / 都市化 / コミュニティ / ツーリズム / バンジャール / ポシアンドウ / 地域住民組織 / 地域コミュニテイ / フィールドワーク / グローバル・ツーリズム / ポシアンドゥ / バリ島 / セイフティネットワーク |
研究概要 |
研究課題をめぐって三年間にわたっておこなわれた資料・文献サーヴェイ、現地調査、研究会等の議論によって得られた成果は、以下の通りである。 バリにおけるグローバル・ツーリズムの進展は、バンジャールを中心にそれにスバック(水利組織)、プマクサン(寺社組織)、スカ(集団・組織)が複雑に交錯して織り成す、ギアツのいう「多元的集団性」を大きく揺り動かしている。またそれとともに、バンジャールの組織構成そのもの、すなわち一方でバンジャール・デイナス(政府の末端組織としての系)としてありながら、他方でバンジャール・アダット(慣習村に所属する系)としてあるといった二元的構成のあり様に大きな変動要因を埋め込んでいる。たしかに、アダットにひそむ協同的な力とデイナスに内在する機能的合理性は微妙に相互浸透してバンジャールの凝集性の維持に貢献しているといえるが、それでも指摘されるような凝集性はかつてのままではない。地域によっては、特にデンパサール旧市街地のようなところでは、バンジャール内に伏在する協同的なコミュニティ構造や集合的行為を行政(=ディナス)目的に併せて抱合するとか「利用」するといった動き、いわゆるアダットのバンジャール化がすすんでいる。そしてそこから、これまでバリの地域丘ミュニティの基層においてみられるとされてきた、「和」を大切にする人びとの行為規範、そこに底礎する相互扶助活動の形骸化がすすんでいることが浮き彫りにされる。
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