研究課題/領域番号 |
15403013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
久田 健一郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (50156585)
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研究分担者 |
荒井 章司 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20107684)
上野 勝美 福岡大学, 理学部, 助教授 (90241786)
鎌田 祥仁 山口大学, 時間学研究所, 助教授 (30294622)
原 英俊 産業技術総合研究所, 地球科学情報研究部門, 研究員 (60357811)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 縫合線 / 蛇紋岩 / オフィオライト / アンモナイト / チャート / タイ / ラオス / インドシナ / シブマス / 縫合断層 / 石灰岩 / フズリナ |
研究概要 |
本研究はシンメリアン大陸の一部とされるシブマス地塊と、南シナ地塊と一体となしていたインドシナ地塊の衝突に至るテクトニクスとその古地理の解明を主要トピックスとしており、計8回の海外調査を実施した。その結果、以下のような成果を得ることができた。 まず、両地塊の衝突・縫合線として認定されていたNan-Uttradit Sutureの延長問題である。従来Sutureは北東へ延びラオス国内で北へ向きを変え、中国雲南省に延びるものとされていたが、今回の調査の結果、延長が指摘されていた地域には、タイ国の地質体が北方に延びたものであり、同Sutureの延長は認められない。すなわち、同Sutureが中国への延長は従来指摘されていた位置には求めにくく、その延長問題自体の再検討が必要となった。 2番目の成果としてLoei Sutureが単にSutureであるということではなく、オフィオライトとしての存在定義を見出したことである。すなわち、東から西へ、蛇紋岩、玄武岩。チャートの分布を明らかにした。 3番目はMae Hon-song断層を境にして、西側のシブマス領域ではスレート帯、東側の古テーチス領域ではスラスト・褶曲帯を確認したことである。すなわち同断層は、異なる変形史を持つ地質体の接合部を意味する。また東側の地質体の一部は海山タイプの石灰岩であり、古テーチスの広がりを考える上で重要な情報である。 4番目は、チャートの堆積環境に関するものである。従来チャートは深海の遠洋牲堆積物とみなされていたが、本研究により、必ずしも海洋地塊上の堆積物に限らないことが明らかとなった。すなわち、シブマス地塊上のチャートの年代を明らかにすることで、比較的浅海域でのチャートの堆積を確認することができた。
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