研究課題/領域番号 |
15404011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
こうじ谷 信三 (麹谷 信三) 京都大学, 化学研究所, 教授 (50027900)
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研究分担者 |
登阪 雅聡 京都大学, 化学研究所, 助手 (10273509)
妹尾 政宣 京都大学, 化学研究所, 助手 (40362389)
池田 裕子 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (10202904)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 天然ゴム / クローン / 伸長結晶化 / エラストマー / 国際研究者交流 / 多国籍 / カーボンブラック / シリカ / ナノフィラー / 広角X線回折 / ヘベア / 核生成 / 過冷却 / 力学特性 / 架橋密度 / 国際情報交換 / スリランカ・タイ・マレーシア・インド・インドネシア |
研究概要 |
天然ゴムの高機能化と高性能化を最終目的として、その伸長結晶化の挙動を放射光ビームラインにおける動的X線および同時引張り測定を行った。そしてその解析結果から、ヘベア樹のクローンによる産出ゴムの差が検出できるかどうかの検討を行った。 本研究の特色は、インド、スリランカ、インドネシア、タイ、マレーシアなど熱帯の天然ゴム産地を訪問し、各種へベア樹クローンから試料を採取する事である。 前提となる伸長結晶化の挙動を更に詳細に検討して、その結晶化機構を提案した、すなわち、天然ゴム試料の引張りによって、試料の融点が上昇して、室温より高くなると結晶化の熱力学的条件が満たされる。そして、ある長さの伸びきり鎖が結晶化の開始点となって、伸長結晶化が起こる。この成果はいくつかの国際会議での招待講演の対象となり、大きな反響があった。例えば、講演を行ったタイ南部のハジャイにあるプリンスソンクラ大学から三種のへベアクローンが送付され、またブラジルでの講演後、現地研究者からサンパウロで育てている新クローンを提供したいとの申し出を受けた。 クローン差の他、ミクロン径のゴム中不純物、脂肪酸など天然物特有の非ゴム成分、カーボンブラックなどゴム用ナノフイラー等が天然ゴムの伸長結晶化の挙動に与える影響を、我々が提案した機構に基づき明らかにした。ただ、第一の目標であったクローン差の効果については、各種クローンの入手に時間を必要としたので、伸長結晶化の実験を現在も継続中である。この結果については、この報告書に遅れるが解析が終了した後に発表を行う。
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