研究課題/領域番号 |
15405020
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
園芸学・造園学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米森 敬三 京都大学, 農学研究科, 教授 (10111949)
|
研究分担者 |
中坪 文明 京都大学, 農学研究科, 教授 (10027170)
北島 宣 京都大学, 農学研究科, 助教授 (70135549)
山田 昌彦 京都大学, 果樹研究所・ブドウ・カキ研究チーム, 上席研究員 (00355439)
田尾 龍太郎 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10211997)
神崎 真哉 近畿大学, 農学部, 講師 (20330243)
佐藤 明彦 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構, 果樹研究所・ブドウ・カキ研究部, 主任研究官 (30355440)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2006年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | カキ属植物 / 分布 / D.glandulosa / 羅田甜柿 / 完全甘ガキ / 野毛柿 / 野柿 / シーサンパンナ / 甘渋性 / タンニン / カキ / PCNA |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)中国の完全甘ガキ‘羅田甜柿'の特異性を明確にするとともに、‘羅田甜柿'以外の完全甘ガキが中国に存在するかどうかを調査すること、(2)中国に存在するカキ属植物のうち、栽培ガキの起源に関係した種を探索することであった。 まず、中国の羅田県において、‘羅田甜柿'以外に完全甘ガキが存在する可能性を調査したところ、羅田県で"小果甜柿"、"秋えん"、"天宝蓋"と呼ばれている甘ガキが完全甘ガキであることを確認し、‘羅田甜柿'以外にも中国に完全甘ガキが存在することを明らかにした。また、‘羅田甜柿'の原木とされる樹を調査することができ、‘羅田甜柿'が実生個体から発生した可能性が考えられた。 さらに、‘羅田甜柿'に日本の渋ガキを交雑して結実が見られるようになった育種集団の果実を調査したところ、完全甘ガキとそれ以外の個体がほぼ1:1の分離比で出現しており、‘羅田甜柿'と日本の完全甘ガキの交雑からも完全甘ガキとそれ以外の個体がほぼ1:1の分離比で出現することと考え合わせ、‘羅田甜柿'における完全甘ガキ形質発現に関与する遺伝子が優性であり、‘羅田甜柿'のタンニン蓄積制御が日本のそれとは全く別の機構であることを明らかにした。 一方、中国に存在するカキ属植物を中国科学院昆明植物学研究所標本館で調査したところ、学名としてD.kaki var. sylvestrisが与えられ、"野毛柿"と記載されている果面に柔毛が密生した標本を発見した。この種は、栽培ガキの成立に関与した可能性が考えられているD.glandulosと形態的特徴が非常に近く、"野柿"として記載されているD.kakiとはかなり異なっていた。さらに、"野毛柿"が採取された地域を探索し、西双版納州〓〓県にある中国科学院西双版納熱帯植物園の原生林中で自生している"野毛柿"を発見した。
|