研究課題/領域番号 |
15405045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
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研究分担者 |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (70243087)
三原 久明 京都大学, 化学研究所, 助手 (30324693)
吉村 徹 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70182821)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2003年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 好冷微生物 / 好冷菌 / 低温菌 / 低温活性酵素 / 宿主-ベクター系 / タンパク質生産 / Pseudomonas / プロテアーゼ / 分泌生産 / TypeI分泌装置 |
研究概要 |
1.外来タンパク質を分泌高生産する宿主として利用できる好冷微生物のスクリーニングを行い、アラスカ永久凍土、スイス高山土壌から、4℃で良好に生育する27菌株を単離した。これらはBacillus属、Pseudomonas属、Rhodococcus属細菌に分類された。Pseudomonas属に分類されたAk26株、SK2r6株、SJ2r1株の培養上清には、大量かつほぼ単一に発現しているタンパク質が認められた。これらのタンパク質と融合させることで外来タンパク質の分泌高生産が可能になると期待された。Ak26株の生産する分泌タンパク質はPseudomonas fluorescens由来Hemolysin-coregulated protein (Hcp)のホモログ、SK2r6株とSJ2r1株の生産する分泌タンパク質はいずれもPseudomonas fluorescens由来プロテアーゼ(PrtA)のホモログであった。SK2r6株とSJ2r1株のPrtAホモログは、そのアミノ酸配列から、TypeI分泌機構により分泌されると推定された。 2.シベリア永久凍土から単離した低温菌Acinetobacter sp.strain no.6を宿主とした外来タンパク質生産システムを構築した。本菌に外来遺伝子を導入するためのベクターを構築し、形質転換法を確立した。本菌で機能するプロモーター(P1、P3)を単離し、これらを用いて外来タンパク質の生産を試みた。南極海水から分離した低温菌Shewanella sp.Ac10由来の熱安定性の低いα-アミラーゼ遺伝子をP3プロモーター下流に挿入し、Acinetobacter sp.strain no.6に導入した。7℃で培養した場合の生産量は、Escherichia coliを宿主として37℃で培養した場合の約10倍であった。分泌生産されたα-アミラーゼは、全菌体外タンパク質の約35%を占め、低温菌を宿主とした生産系を利用すれば、このように熱安定性の低い酵素の高生産も可能であることが示された。
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