研究課題/領域番号 |
15406035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 大分大学 (2004-2005) 大分大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
吉松 博信 大分大学, 医学部, 教授 (00166993)
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研究分担者 |
浜口 和之 大分大学, 医学部, 教授 (60180931)
寺尾 英夫 大分大学, 保健管理センター, 教授 (10128192)
青野 裕士 (青野 祐士) 大分大学, 医学部, 助教授 (80150936)
坂田 利家 中村学園大学, 栄養科学研究部, 教授 (50037420)
原 政英 大分大学, 医学部, 助教授 (10244162)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | ドミニカ共和国 / 2型糖尿病 / 肥満 / インスリン抵抗性 / ミトコンドリア / Kir6.2 / 食餌誘導性肥満 / アンギオテンシンII受容体拮抗薬 / PC-1 / 多型 / 生活習慣病 / SNP |
研究概要 |
我々は先に2型糖尿病の疾患感受性遺伝子であるPC-1遺伝子121Qアリルの頻度が、ドミニカ共和国では非常に高いことを発表した。 そこで、課題1では、このようなドミニカ共和国住民の遺伝的背景の特徴が何に由来するのかを調べるため、ミトコンドリアDNAのDループ領域の塩基配列を解析した。アメリカ原住民、アフリカ原住民、ヨーロッパ人由来の検体を同時に用いることにより、ドミニカ共和国住民の遺伝的起源を分類することが出来た。その結果、肥満糖尿病患者では64,0%のミトコンドリアDNA配列がアフリカの祖先から、一方、健常者ではアメリカ原住民のそれが51.5%と大半を占めていた。ヨーロッパ原住民由来のDNA配列は両群とも少なかった。これらの結果は系統樹解析でも証明された。ドミニカ共和国の肥満糖尿病にアフリカ原住民を起源とする遺伝素因が重要な役割を担っていることが示唆された。 課題2では、Kir6.2遺伝子E23K多型の解析を行った。Kir6.2は膵β細胞において、スルホニル尿素受容体と共にATP感受性Kチャネルとして機能し、インスリン分泌に重要な役割を担う。ドミニカ共和国住民のうち、Kアリル保持者ではインスリン分泌の低下傾向があり、肥満を示さない2型糖尿病の遺伝素因になることが判明した。 課題3では、肥満糖尿病の候補遺伝子を検討するために、食餌誘発性肥満症(DIO)マウスを用い、肥満との関連が示唆されている遺伝子の変化とそれらに対するアンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の効果について検討した。DIOマウスは肥満関連遺伝子の様々な変化を示した。一方、ARB投与群では、体重増加が抑制され、脂肪細胞における肥満関連遺伝子群の発現が改善した。アディポネクチン、レジスチン、UCP1遺伝子の変化は肥満やそれに伴う代謝障害に密接に関連するため、肥満糖尿病感受性遺伝子の候補となることが判明した。
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