研究分担者 |
大西 淳 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50160560)
古宮 誠一 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60338308)
海谷 治彦 信州大学, 工学部, 助教授 (30262596)
加藤 潤三 アルゴシステム創研, コンサルタント
山本 修一郎 NTTデータ, 技術開発本部, 副本部長
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研究概要 |
1.シソーラスの構造と作成手法の開発:インターネットから同一分野のパッケージソフトのドキュメントを収集し,既存の自然言語処理ツールを用い,複数のドキュメントからその問題分野の共通語彙とその関連を抽出する技術を開発した.語彙の抽出に際しては,品詞分類や重み付けを行った出現回数をベースにする手法,語彙間関連については語彙間の係り受け関係やドキュメント構造を用いた. 2.ゴール指向分析法をベースとした,シソーラスを用いる要求獲得方法論の開発:ゴール指向要求分析法でシソーラスを使用して作業を進める方法論の開発を行った.単純にシソーラスの階層構造に沿ってゴール分解作業を行うだけでなく,発想法や複数のシナリオと組み合わせると効果的であることが判明し,統合化方法論を開発した.また,この方法論の上で,シソーラスの語彙を用いてゴール指向要求分析法のゴール分解を支援する手法,語彙間の関係(必須関係や排他関係)を用いて欠落したゴールや矛盾するゴールを検出する手法,語彙をそのまま活用し,自然言語記述を行うシナリオ法やユースケースモデル法との融合方法論を確立した.種々のパッケージソフトから獲得したシソーラスは,背後のビジネスモデルが異なるため,そのまま組み合わせて要求獲得を行うと,整合性のとれない要求や対立した要求が含まれてしまう.これらを検出,解消するために,複数視点から獲得したゴールグラフを統合する手法,要求のギャップや対立をステークホルダの優先順位付けによって検出する手法を上記の方法論に組み込んだ. 3.実現構造の選択法:上記の方法論において,ゴール記述に出現するシソーラスの語彙の出現頻度や出現系列をもとに,適切なソフトウェアアーキテクチャ,フレームワークやパッケージを選択する手法を開発した.
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