研究課題/領域番号 |
15500033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機システム・ネットワーク
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
吉永 努 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (60210738)
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研究分担者 |
ABDERAZEK Ben (ABDERAZEK Ben A.) 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (60345428)
繁田 聡一 富士通研究所, ITコア研究所, 研究員 (50334587)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 相互結合網 / 耐故障性 / 適応ルーティング / ネットワーク再構成 / ルータ / ルーティングアルゴリズム / k-ary n-cube / メッセージ交換 / メッセージの破棄・再送 / 並列分散処理計算機 / ネットワークシミュレータ / デッドロック回復 / 並列計算機 / 性能評価 / 集積回路 |
研究概要 |
本研究の主な成果は以下の通りである。 1.Detour-UDと呼ぶ耐故障・適応ルーティングアルゴリズムを提案した。Detour-UDは、k-aryn-cubeネットワークの定型性を活用して適応ルーティングによる高性能通信を実現するとともに、故障によってネットワークの定型性が失われても対応可能なデッドロック回復ルーティングをサポートすることに特徴を有する。 2.低オーバヘッドな動的ネットワーク再構成プロトコルを提案した。提案プロトコルは、ネットワーク中に故障が発生してもユーザメッセージのネットワークへの注入を停止する必要がない。故障によって配送不能となるメッセージは、ルーティング関数違反となる出力チャネルを要求するメッセージを識別して排出する。 3.ネットワークが自律的に通信負荷やその偏りを検出するとともに、故障の有無などの状況に応じて通信パケットの注入抑制や非最短経路を用いた輻輳回避を実現する自動チューニング機構を提案した。 4.設計したルーティングアルゴリズムと動的ネットワーク再構成プロトコルをサポートするネットワークシミュレータをC++言語を用いて作成した。また、ネットワークの通信性能自動チューニング機構を評価できるようにシミュレータを改良した。 5.作成したシミュレータを用いて、Detour-UDとその動的ネットワーク再構成プロトコルの有効性を確認した。Detour-UDは、無故障状態及び通信リンクやノードに故障が生じた場合の双方で高性能通信を維持する。また、提案した動的ネットワーク再構成プロトコルは、ネットワーク再構成処理中、再構成後ともに高スループット、低レイテンシの通信性能を示す。さらに、ネットワークの自動チューニング機構はネットワーク飽和を防止するとともに、動的故障や通信パターンと負荷に応じて良好な通信性能を維持することに有効であることを示した。
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