研究課題/領域番号 |
15500035
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機システム・ネットワーク
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研究機関 | 東邦大学 (2005) 静岡大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
佐藤 文明 東邦大学, 理学部, 教授 (40273164)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | マルチキャスト / QoS / 通信品質 / アドホックネットワーク / 再送制御 / プロトコル |
研究概要 |
従来の品質保証型マルチキャストシステムでは、各リンクの通信品質の情報をすべて送信者に集めて、送信者が最適な配送木を構築するという方法があるが、通信品質情報を集めるという前提は大規模なシステムでは実現性に問題があった。本研究では、制御パケットをフラッディングする際に、通信品質情報を付加して伝播していきながら経路を決定する新たな方式を提案し、その有効性を評価した。 また、品質保証型マルチキャストシステムにおいては、効率的な再送制御が必要とされる。特に、アドホックネットワークのような無線ネットワークにおいて、効率的な再送制御はネットワーク品質に大きな影響がある。本研究の特徴は、アドホックネットワークでの通信リンクが切断した経路において、従来の送信経路の再探索を行うことなく局所的なリカバリによって再送を行う方式である。 我々は、局所的なリカバリを行うしくみとして、サポートグループという概念を導入した。サポートグループは、通常の経路探索アルゴリズムの副産物として形成するもので、通信リンクの監視、及び切断の検知、そしてパケットの再送処理、更に代替通信経路の構築を局所的に行うものである。サポートグループは通常の経路探索の過程で作られることから、オーバヘッドが少なくてすむ。また、パケットロスに対するリカバリが局所的に素早く行われることから、実時間のデータ転送においても効果的な再送機構ということができる。このアルゴリズムを従来のアドホックマルチキャストプロトコルであるODMRPとシミュレーションによって比較した。その結果、我々の提案する方式は、パケットの到達率において、従来の方式を改善できることを示した。また、従来方式と同等の品質で通信を行うのであれば、経路の定期的な再構築の頻度をかなり長くとることができることを示した。この成果は、国際会議論文として発表を行った。
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