研究課題/領域番号 |
15500095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
櫻井 彰人 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00303339)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 神経回路網モデル / 再帰型神経回路網 / 文法学習 / 言語モデル / 浅い意味解析 / 強化学習 / 機械学習 |
研究概要 |
人工神経回路網における学習モデルとして、複数の強化学習エージェントがあり、しかも、的確になりうるモジュールが複数あるという枠組みを検討した。その結果、複数の強化学習エージェントが競合しながら学習する機構を考案し、シミュレーションでその有効性を確認した。さらに、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)を2種類用いて文法獲得をさせた。一方のRNNは、他方のRNNの神経素子活動をモニタしながら、活動状況を入力として学習を行う。その結果、構文範疇の獲得が可能となり、また損傷に対してロバストな回路を構築することができた。 構文解析方法の獲得モデルとして、shift-reduceパーザーを獲得する実験を行った。Penn TreeBankの中のATISコーパスを対象としILPを用いた。従来方法の欠点(実行時の高メモリ・時間コスト)を軽減するため学習単位を統語範疇とし、合理的な負例を生成するため統語範疇レベルでの負例生成方法を案出した。さらに、解析木上の誤りを負例として学習しなおす再学習機構を考えた。これにより、正解率が90%弱にまで向上することが確かめられた。 有限状態オートマトンは、脳内知識を表現する手段としては充分強力であるが、それを伝達することは一般に不可能である。そこで、近似的に、しかも、比較的短い時間で伝達する手法を検討した。一つの方法として強化学習を用いる手法を検討し、実行可能であることを示した。範疇候補を数多く用意し、それらを知識伝達に試用し、その中から最適なものを発見する方法を考案した。再帰型神経回路網を用いた数値シミュレーションの結果、学習誤差に着目するのみで、もとの文法範疇(またはその細分)が再構築できることが確認できた。
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