研究分担者 |
三上 貞芳 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (50229655)
鈴木 恵二 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (10250482)
加藤 浩仁 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (30273874)
秋田 純一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (10303265)
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研究概要 |
本研究では,複数センサを搭載した自律式小型芝刈りロボット7台と自動充電ステーション2基の開発を行い,システム全体の運用に関する効率性,可用性,そして頑健性を向上させるための分散協調アーキテクチャおよびそのソフトウェアシミュレータの設計・開発を行った. 各ロボットの作業戦略と協調アーキテクチャの開発に関しては,Open Agent Architectureエージェントプラットフォームを用いたシミュレータを作成し,ロボットの個別プラン生成と協調プラン生成に関するスキーマの設計とその評価を行った.任意のロボット初期配置から,各ロボットが自己の作業領域をボロノイダイアグラムにより局所的に生成し,非同期に領域再割当を行い,対象領域全体の作業を遂行する協調方式の考案とその評価を行った.この方式によりロボット間で頻繁な通信による情報共有を行わずとも,またロボットが故障を起こしても,芝刈タスクを遂行できるという非集中制御,そしてロバスト性を実現した. ロボット間通信用アドホックネットワークプロトコルの開発については,アドホックネットワーク上に,OpenSOAPを用いたプロトコルにより,XML形式のデータ交換を実装した.SOAPを用いることにより,ロボットの制御情報の交換,データベース化,障害物のスナップショットの保存,タスク遂行のためのプランニング情報の共有・変更,分散処理といった様々なデータ内容の通信を柔軟に実行できるものとなった.また,この通信アーキテクチャを利用して,協調型のタスク遂行方式の一実装方式としてBoid型の集団行動方式を実装し,シミュレータ上にてその動作を確認した. さらに,自動充電ステーションによる充電時間を考慮した協調作業を可能とするロボット群の作業スケジューリング方式を考案し,ソフトウェアシミュレーションによる確認を行い良好な結果を得た.
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