研究課題/領域番号 |
15500159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報図書館学・人文社会情報学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
加藤 常員 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (50202015)
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研究分担者 |
酒井 龍一 奈良大学, 文学部, 教授 (00153859)
小澤 一雅 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 教授 (40076823)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | シミュレーション / GIS / データベース / 研究支援 / 考古学 / 前方後円墳 / 弥生集落遺跡 / 歴史人口学 / 人口異動 / 弥生時代 / 集落遺跡 |
研究概要 |
考古学における研究過程の核心は、資料に基づく思考実験と考察される。思考実験の過程は工学分野で行われて来たシミュレーションの酷似しており、シミュレーションは、考古学における研究手法として有効と考察される。考古学研究支援を処理系の視点から検討すると、開発すべきシミュレーションは「表示」と「操作」の試行錯誤の処理系である。また、考古学をはじめとする歴史学分野では地理と密接に関連する。この点からひとつのシミュレーションの形態として分布地図の「表示」およびその図上での「操作」が挙げられる。本課題ではこの視点から、分布図作成支援を核としたシミュレーション処理系「歴史研究支援システム」を構築した。また、特定対象に限った思考実験に相応するシミュレーションとして、具体的なデータをもとに設定した各種条件の設定値を繰り返し変えて表示、集計を行う処理系「人口移動分析システム」を構築した。両システムから得られた結果は、従前、個々に検討を行っていた事項が一括で法則的に示したことであり、その意義は大きい。また、歴史学者からは新鮮な感覚を得た等の評価を受けた。研究過程の思考をシミュレーションとみる視点は、考古学をはじめとする歴史科学分へのコンピュータ応用にとって重要であり、研究活動支援のシステムの基底をなす考えであると思われる。この意味において本研究で示した技法および構築したシステムは、実践的研究支援の意義に符合するシステムであり、具体的な事例と位置づけられる。考古学、歴史研究へのシミュレーション技法の導入は、考古学、歴史学研究に情報処理的手法を導入すると言う単純な展開ではない。研究の新たな手法を提供するとともに、従前とは異なった研究課題、視点を提供することになる。一方、コンピュータの文化的側面への応用を開拓に寄与し、情報化社会における新たな文化の創造につながると自負している。
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