研究課題/領域番号 |
15500191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉川 昭 近畿大学, 生物理工学部, 研究員 (30075329)
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研究分担者 |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 助教授 (50278735)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Renyiのエントロピー / 等価帯域幅 / 最適閾値 / 隠れ変数 / 相互情報量 / ダイバージェンス / 誤り率 / モデル分布当てはめ / 情報理論 / 画像解析 / 最適闘値 / ヒストグラム / 混合分布 / f-divergence / 画像閾値 / 分布推定 / Spacing / 少数データ / flatness factor / ヒストグラム帯状分割 / 相互情報量最大基準 |
研究概要 |
本研究ではまず、通常のダイバージェンスをRenyiのα次ダイバージェンスに拡張し、信号スペクトルの等価帯域幅の統一的表現に成功した。これにより、信号の乱雑性の統一的評価が可能となるとともに、画像ヒストグラムの評価も可能となる。次に、画像大域的閾値決定法の問題に取り組んだ。従来の方法は、A)ヒストグラム分割点総当たり法で観測分布に当てはまる最適なモデル分布を求め、そのときの分割点をそのまま最適閾値としているにすぎず、B)結果として得られる領域の情報が領域分割戦略に全く反映されていない、という2つの問題がある。そこで、本研究では、B)の問題を解決すべく、領域のラベルを隠れ変数とし、これと濃度変数の相互情報量を最大にする最適モデル分布とし、かつそのときの分割点を最適閾値とする考え方(1段階法)を提案した。ついで、A)の問題を解決すべく、1段解法で定まった最適混合分布に対して最適閾値を定める方法(2段階法)を提案した。このときの評価関数としては通常の誤り率最小基準(MEPC)の他、相互情報量基準も提案した。1段階法では、従来から用いられている判別関数法(DFM)、最大エントロピー法(MEM)、最小タンバージェンス基準法(MDC)を比較対象としたシミュレーションの結果、本提案法(MMIC)が最も優れていることが確かめられた。2段階法では、まず第1段階におけるMDC、MEM、DFM、ならびにMMICの各法によりで定まるモデル分布と、第2段階におけるMEPCとMMICの各基準とのすべての組み合わせ(MDC-MEPC, MDC-MMIC,..., MMIC-MEPC, MMIC-MMIC)を考えてシミュレーションを行った結果、MMIC-MEPC、MMIC-MMIC、..の順で優れていることがわかった。ただし、MMIC-EPCとMMIC-MMICの成果の差は無視できるほど小さいものであった。以上のことから、本研究で提案する方法は、情報理論的な意味でも、結果が優れているという意味でも優れた方法であることが示された。
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