研究課題/領域番号 |
15500238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 島根大学 (2004) 島根大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
安井 幸彦 島根大学, 医学部, 教授 (30174501)
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研究分担者 |
津森 登志子 島根大学, 医学部, 助手 (30217377)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 辺縁系 / 辺縁下皮質 / 扁桃体 / 赤核後野 / 腹側被蓋野 / ドーパミンニューロン / シナプス / ラット / 扁桃体中心核 / チロシン水酸化酵素 / ビオチン化デキスランアミン |
研究概要 |
中脳ドーパミン(DA)ニューロンと辺縁系からの出力線維との連絡様式を、ビオチン化デキストランアミン(BDA)による順行性標識法とDAの合成酵素であるチロシン水酸化酵素(TH)に対する免疫組織化学を併用して解析した。 まず、ラットの扁桃体中心核にBDAを注入し、脳切片を作成して、BDA標識終末をアビジンビオチン複合体で検出後、TH陽性ニューロンを抗TH抗体による免疫染色によって可視化した。その結果、BDAで標識された扁桃体線維は赤核後野の吻尾にわたって密な終末野を形成しながら走行していた。標識線維の一部は黒質緻密部の外側部にも分布していたが、腹側被蓋野にはほとんど認められなかった。赤核後野では、とくにその外側部においてBDA標識線維とTH陽性ニューロンの分布がよく一致しており、この領域を電子顕微鏡下で観察すると、TH陽性ニューロンの細胞体や樹状突起と対称性のシナプスを構築するBDA標識線維終末が多数認められた。 次に、ラットの辺縁下皮質にBDAを注入し、上記と同様にBDA標識終末とTH陽性ニューロンを検出した。その結果、中脳領域では、多くのBDA標識線維終末が黒質緻密部の最内側部から腹側被蓋野にかけて認められた。また、背外側被蓋領域から中心灰白質の腹外側部にかけてもBDA標識線維終末が分布していた。一方、TH陽性ニューロンは赤核後野、黒質緻密部および腹側被蓋野に多数存在していた。したがって、黒質緻密部の最内側部から腹側被蓋野にかけての領域において、BDA標識線維終末とTH陽性ニューロンは混在し、TH陽性ニューロンに近接して存在するBDA標識線維終末が数多く認められた。この領域を電顕下で観察すると、BDA標識線維終末はTH陽性ニューロンの樹状突起に非対称性のシナプスを形成していた。
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