研究課題/領域番号 |
15500255
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
横山 茂 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (00210633)
|
研究分担者 |
池田 和夫 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (60231130)
東田 陽博 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (30093066)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 疼痛 / イオンチャネル / Kv1.1 / Kv1.2 / インターロイキン6 / 腫瘍壊死因子 / 膜電位依存性カリウムチャネル / カリウムチャネル / 脊髄後根神経節 |
研究概要 |
抗カリウムチャネル(Kv1.1、Kv1.2)抗体を作製し、末梢神経系での局在を調べた。その結果、これらのチャネルはk筋および皮膚に分布する非侵害性感覚受容ニューロンに優位に発現していた。また、神経損傷後にKv1.2チャネルの発現低下が見られた。これらの結果から、Kv1.2チャネルの神経損傷時の発現低下が、非痛覚(触覚、振動覚、温度覚等)ニューロンと二次痛覚ニューロンとの異所性シナプスの形成と相侯って、痛覚過敏、アロディニアで観察されるような過剰膜興奮を来たす可能性が示唆された。 末梢神経の損傷および損傷前段階で誘導される因子を同定するために、成体ラットの坐骨神経を延長した。伸長速度が1.0、2.0、20.0mm/日の3群に分け、いずれも合計20.0mmまで伸長した。腰部脊髄後根神経節および坐骨神経からRNAを抽出し、インターロイキン1β(IL1β)、インターロイキン6(IL6)、腫瘍壊死因子α(TNFα)、神経成長因子(NGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン3(NT-3)、ニューロトロフィン4/5(NT-4/5)のmRNAの発現量をRT-PCRによって調べた。腰部脊髄後根神経節では、IL6のmRNA量が顕著に上昇し、TNFα、NGF、BDNF、NT-3、NT-4/5のmRNA量に変化は認められなかった。また、坐骨神経では、TNFαのmRNA量が上昇し、IL1β、IL6、NGF、BDNF、NT-3、NT-4/5のmRNA量に変化は認められなかった。これらの発現上昇は、Waller変性が認められない1.0、2.0mm/日群でも有意であった。IL6、TNFαは、神経損傷時にニューロン、シュワン細胞で誘導される主要な因子であると想定された。 今後、IL6およびTNFαが膜電位依存性チャネル(特にKv1.1とKv1.2)の発現量を変化させるかどうか調べる予定である。
|