研究課題/領域番号 |
15500358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金澤 雅之 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60282050)
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研究分担者 |
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
飛田 渉 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10142944)
小野寺 宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20214207)
加賀谷 豊 東北大学, 病院・講師 (90250779)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 心臓リハビリテーション / 運動療法 / 心筋保護 / 虚血プレコンディショニング / アンジオテンシンII受容体拮抗薬 / 心筋虚血 / 心筋梗塞 / ラット / 慢性心不全 / 長期的運動 / 虚血後再灌流 / 心筋虚血モデルラット |
研究概要 |
1.虚血後再灌流モデルの心機能に対する長期的運動および薬剤の効果と虚血プレコンディショニング解析 雄性WKYラットを用いて以下の(1)(2)(3)と2を行った。 (1)4週間にわたる速度20m/分、1日60分間、週5日間のトレッドミル運動を行い、左冠動脈を30分間結紮し再灌流した。術後4週間において、非運動群に比較して運動群の左室拡張末期内径は低値で左室駆出分画(LVEF)は高値であった。 (2)左冠動脈を30分間結紮後に再灌流し、その後4週間にわたって(1)と同様の運動を行った。その結果、非運動群に比較して運動群の左室拡張末期内径、尿量は低値で、LVEFと心拍数は高値であった。 (3)30分間の左冠動脈結紮と再灌流を行う前と後の4週間に(1)と同様の運動とバルサンタン投与を行った。その結果、非治療群に比較して治療群の平均血圧、尿量、体重は有意に低値を示し、心重量は有意に高値を示した。治療群非虚血左室心筋TNF-αm-RNAは非治療群の同部位に比較して有意に高値を示した。治療群の生存率は90.9%で、非治療群(75.0%)に比較して高率であった。 2.心筋梗塞モデルの心肺機能に対する長期的運動の効果の解析 左冠動脈結紮の前と後の4週間にわたって(1)と同様の運動を行った結果、非運動群に比較して運動群の心重量は有意に高値を示した。運動群の生存率は90.0%で、非運動群(80.0%)に比較して高率であった。手術前4週間と手術直前における両群の一定運動負荷時酸素摂取量に有意な差異を認めなかったが、非運動群の手術直前の酸素摂取量が低値の傾向を示した。一方、手術後1週間での運動負荷時酸素摂取量は運動群の方が有意に高値であった。すなわち、心筋梗塞後早期の酸素摂取量の低下軽減には心筋梗塞前の長期的運動が有効である可能性が示唆された。 以上より、心筋虚血前または後の長期的運動は心機能を改善させ、特に、前後両期間の長期的運動は、心筋虚血後早期の心肺機能の低下を抑制し、生存率を改善することが示唆された。このような長期的運動による心保護においてTNF-αが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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