研究課題/領域番号 |
15500360
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石田 和人 名古屋大学, 医学部, 助手 (10303653)
|
研究分担者 |
猪田 邦雄 名古屋大学, 医学部, 教授 (10115529)
小林 邦彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (30001051)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 脳出血モデル / トレッドミル運動 / コラゲナーゼ / リハビリテーション / 運動療法 / 皮質脊髄路 / 大脳皮質 / 樹状突起 / 運動機能 / Fluoro-Gold / トレッドミル訓練 / Golgi-Cox染色 / dark neuron |
研究概要 |
1.脳出血モデルの作成と経過観察 ラット線条体中央部にコラゲナーゼ(type IV)を微量注入して脳出血モデルラットを作成し、4週後まで、運動機能評価(自発回転、角材歩行、前肢把握、後肢引き戻しの4項目)を実施し、ニッスル染色およびGolgi-Cox染色による組織学的検索を術後4週まで行った。運動機能評価点数は、術後1〜2週以内に大きく減少(回復)し、その後の改善は少なかった。術後1〜2週で、注入側線条体の中心部に壊死巣がみられ、その周囲には炎症性細胞の浸潤、脳室の拡大がみられた。Golgi-Cox染色では、注入後2〜4週で、非出血側で樹状突起の複雑化が認められた。 2.トレッドミル運動による運動機能改善効果の検討 脳出血後、トレッドミル運動を実施し、機能改善効果を調べた。速度9m/minで、出血後4〜14日目まで毎日30分間行い、出血後4〜21日目まで行う群と比較したが、運動期間の長短で差はなかった。また、術後8〜14日までの速度を13m/minに増加させると、改善傾向が高まる傾向を示した。なお、機能回復は特に前肢把握において大きな改善効果がみられた。 3.トレッドミル運動効果の組織学的検討 ニッスル染色像では、脳実質の空洞化、脳室の拡大、大脳皮質の萎縮がみられたが、特に線条体の残存面積は、トレッドミル運動の有無に無関係であった。また、大脳皮質運動野では、健常側の7割程度に薄くなっていた。また、トレッドミル運動を実施すると、運動前野/補足運動野でその萎縮抑制効果を認めた。逆行性トレーサー(Fluoro-Gold)を用いて,皮質脊髄路の障害を解析すると、出血側で、標識錐体細胞が健常側に比べ、非常に少なくなっていた。トレッドミル運動を行ってもその数に差はなかったが、運動を行った場合、Fluoro-Goldの取り込みが強く、樹状突起が明瞭に観察できるものもあった。
|