研究課題/領域番号 |
15500378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
渥美 恵美 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 講師 (20326747)
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研究分担者 |
大渕 憲一 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70116151)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 作業療法 / 精神障害 / 社会適応 / 評価法 |
研究概要 |
我々は、国内外の文献や全国の精神科施設から収集した133尺度の項目分類により、患者の適応機能に関連した3領域(ADL、対人関係、個人的要因)を2段階の手続きで行う2段階OT評価理論を提案した。評価の2段階とは、OT場面での患者の適応機能評価と実社会のなかで患者が示しうる適応機能評価である。そして、この理論に基づいてOT場面観察評価尺度(O尺度)と社会適応機能評価尺度(S尺度)から成る精神科OT評価システム(ASPOT)を作成した。この尺度を用い、13施設のOTRに患者の評定を依頼し184名分の資料を得、基準関連妥当性と併存的妥当性を検討した。年齢、治療形態、入院期間、症状の重篤度を基準に患者を分類しASPOT得点を比較したところ、症状が重篤な患者ほど、外来患者よりも入院患者の方が、入院期間が長いほど、高齢になると、ほとんどの下位尺度が低得点で、逆に問題行動は高得点だった。また、O尺度とCOTE、S尺度と精神障害者ケアアセスメントには有意な相関が見られ、測定内容が類似している下位尺度間は特に高い相関が見られた.この結果はASPOTの妥当性を支持するものである。次に、11施設に対し、同一患者に対して2名のOTRがASPOTを用いて評定するよう依頼し、100名分の資料を得た。下位尺度ごとのα係数は発展的ADLだけが.63だが、それ以外は全て.7以上で、2名の評定者間の相関係数も全て中程度以上の有意な相関であった。さらに、5施設に対し、同一患者に同じ評定者が約1ヶ月の間をおいて2回の評定を行うよう依頼し、24名分の資料を得た。2回の評定の下位尺度得点の相関は全て.8以上だった。この結果は、ASPOTの信頼性を支持するものである。さらに、下位尺度項目を減らしたASPOT簡易版を作成し、高い信頼性と妥当性が得られた。この他、評定者バイアスの要因やOTの効果について検討を行った。
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