研究課題/領域番号 |
15500421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 東京女子体育大学 |
研究代表者 |
掛水 通子 東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (20096663)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 女子体育教師 / 女子体育 / 男女共同参画社会 / ジェンダー / 特性教育 / ダンス / 男女共修 / 女子体育教師数 / 文部科学省学習指導要領 / 戦前 |
研究概要 |
本研究では、女子体育大生への調査、関東地方高等学校への調査、文部科学省の教員統計から男女共同参画社会における女子体育教師の役割を、戦前の役割と比較しながら考察した。 女子体育大生中、約2割の学生が高校時代に女子体育教師の授業を全く受けていなかった。女子体育教師担当の一位はダンス(72.6%)で、戦前の状況と変わっていない。戦前の女子体育教師像に対して同意する点は、1位「身体のことを相談しやすい」、2位「生理の時に話しやすい」、3位「女子らしい柔軟な美しい動きは女子体育教師が指導すべきである」などであった。女子の精神や身体そのものに関係するところに女子体育教師の役割はあるとみることができる。 高校に対する調査では、1校平均専任体育教師数は女子1.31人、男子4.85人、合計6.16人であった。女子体育教師が皆無の高校が14.9%あった。近年、女子体育教師の数は減少している。高等学校教師が考える女子体育教師数減少の理由には、「家事・育児等のため」等従来からの理由と男女共同参画社会での男女平等カリキュラムでの選択制導入から生じた理由がある。「女子体育教師は男子生徒の指導が困難」、「女子はダンスの時代ではない」と必ずしもダンスが選択されなくなったこと、『「女子体育は女子の手で」の考えの減少』という理由が加わった。 男子体育教師のみでの担当割合が高い種目は、柔道93.3%、剣道81.6%、ラグビー75.0%、サッカー65.9%、女子体育教師のみでの担当割合が高いのは、ダンス71.8%のみであった。戦前から続く慣習が残る。 共学高校での女子体育教師の61.6%は、男女共修の授業を中心に、男女生徒を担当している。男女共修の授業が女子体育教師の受け持ちを男子生徒に広げた。「女子らしい柔軟な美しい動きは女子体育教師が指導すべき」と過半数の体育教師が思わない点などと共に、女子体育教師の役割が変化したことを示す。
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